この漫画を読んだ!2023上半期

 2023年も半分が終わりました! という書き出しでこの記事を書こうと思っていたんですが、気がついたら8月中旬になっていました。怖いね~。今年はなんと就職してしまったので、今までちょっと我慢してた漫画をいっぱい買ったりした反面、読む時間や感想をまとめる時間があんまり取れなくなって、その結果大量の紹介作品についての文章が間に合わずこんな結果になってしまったという事情になっております。まぁでも、個人の自己満足で書いてるブログだし別にいいか……
 新居に引っ越しをしたついでに100均でiPadの防水ケースを買ったので、お風呂の時間に漫画をちょっと読んだりしています。だいたい1回で1巻くらいは読めてる感じがするのでおすすめです。

 あんまり前置きが長くても仕方ないですね。ということで早速やっていきましょう!2万5千文字くらいありますので覚悟してください。

・完結済み

 これめっっっちゃ面白かったです。全4巻。
 ちょっと前から存在は知ってたけど、当時はあんまりお金が無くて。既刊がそこそこ出てたから余裕が出たらまとめて買おうと思ってたんですけど、いざ読んでみたら面白すぎてもっと早く買っとけばよかったと後悔するレベルでしたね……
 お話としてはタイトルの通り……と言うには少し情報が足りないですね。選挙で妹に負けて王女になれなかった姫のステラが腹いせに家出し、異世界(日本)から迷い込んだセナと共に、お互いがお互いに素性を隠したまま生活を共にすることになる……という感じ。絵もかわいいしあんまりストーリーの説明なく1話が始まるし、ふんわりした感じのギャグコメディという感じなのかな? と油断してはいけません。読み進めていくにつれ、この世界で「魔族」と呼ばれる存在についての話や、王女選挙の裏に隠された思惑、ステラ不在の王都で進んでいく出来事、セナの出自に更なる異世界人の登場、この世界と日本の繋がりについて……という重厚なストーリーがバシバシ展開されていきます。(過度なネタバレにならないように言葉を選んでいるつもりです)それでいてメインの登場人物となるバディの二人がお互いに隠し事がある分謎解きも一筋縄ではいかず、さらに異世界もの特有の拡大再生産的なシステムをぶち壊すようなギャグ回も相まって、気がついたらずっと読んでしまうような本当にすごい漫画でした。もう少し自分に体力と時間があればネタバレ全開の単独記事を書いていたかもしれないし、なんなら今後書くかもしれません。それくらい面白かった。これ書くために読み返してたら2週目で初めて気づくようなギミックも隠されてて、流石は激面白漫画って感じでした。いや今最後まで駆け足で読み返したけど、爆裂激面白漫画が過ぎるな……
 最後の方は若干駆け足気味に終わったような気もしますが、終盤の展開の過程をすっ飛ばして提示されている使えるギミックとその結果だけを描写することで、読者にその過程を想像させるような仕掛けがなされているのもなかなか面白いことをやっていると思いました。セナの決断もリアル脱出ゲームでいう所の最後の謎の「これで本当に良かったのでしょうか?」をギリギリで回避する感覚というか、この例え伝わる?
 可愛らしい絵柄で終始ストーリーが描かれていくけど、それでも(そんな絵柄だからこそ)ゾッとしてしまうような展開が見え隠れし、それでもちゃんとところどころにギャグパートが挟まることで暗くなりすぎないようにしているというか、その辺りのバランス感もすごかったと思います。
 あとキャラが魅力的というか、みんないいキャラしてるんだ。特にステラ。ステラが本当にいいキャラしてる。かっこいい……大好き……

 全2巻。ジャンルはなんだろう……逆ディストピアSF?(逆ディストピアSFって何?)
 月に住んでいる兎人の世界は地球よりずっと文明が進んでいて、兎のDNAを自分たちの遺伝子に組み込んだりAIに生活のすべてを委ねたりとやりたい放題。そんな徹底的なAIによる管理体制から逃げ出した主人公の兎々本兎子(う~もとうこ。どんな名前だ)が、地球探査の任についていた先輩兎人探査員の跳と共に原始的な現代日本での生活を共にする、というお話。
 日本での生活の理不尽さに対して切り込んでいくようなストーリーなのかと思いきや、逆にそんな日本での生活に振り回されていく2人(とAIのおもち)の様子を見て楽しむ作品なのかなと思います。それはそれとして兎子のキャラが良くて、特に1巻の最後の話はハッとさせられるような感じで良かったです。タイトルと表紙で損してるような気がする。そんなことないかな?

 全2巻、というか上下巻です。これは以前紹介した『瑠璃の宝石』の渋谷圭一郎先生が以前に描いていた作品の特装版?みたいな感じだそう。物理、化学、生物、地学の4分野それぞれを得意分野とする人たちが集まって出来た大科学部を舞台にした部活ものです。
 各人がそれぞれに自分の得意分野を生かした物事の解決に対してのアプローチを考える様子など、作者さんが本当に様々な知識を持っていないと描けないような漫画になっているのがすごいと思います。特に鳥小屋の回と雑草の回と市販薬から爆薬を作る回が印象に残っています。知識があるって楽しいことなんだよな。

 全2巻。静岡県のとある商店街を舞台にした街おこし系ご当地ものです。(たぶん)
 いや、う~~ん……主人公がハイスペックすぎるというか、元々オタク趣味で世間に隠れて絵を描くことを趣味にしていた主人公が、それをうっかりヒロインに知られて街おこしを手伝わされることになる、という導入ではあるんだけど、最終的には青年会の代表みたいな立場で行政の人とやり取りするまでになるし、人の呼び込みのために立てた計画はことごとく成功するし、それから申し訳程度のラブコメ要素でもはや当て馬のような扱いを受ける猫谷さんが見ててやたら不憫だし、それはそれとしてお前らちゃんと会話をして円滑にコミュニケーションしろ!って叫びたくなる……なんというか、いや、う~~ん……


 全2巻。小説家になろうが原作のコミカライズです。
 結論から言うと2巻でおれたたエンドになっています。コミカライズはこうなりがちですよね……(遠い目)
 ストーリーとしては基本タイトルの通り。めちゃくちゃ面白い!ってわけじゃないけどなんとなく面白くてなんとなく読んでたら終わってました。まぁ、そんな感じです。

 全2巻というか上下巻。スマホゲーム・アークナイツのスピンオフです。
 アークナイツはあんまり知らないけれど、作者が『ダイガクちゃん×はいすくーる!』でおなじみの馬かのこ先生だったので購入しました。グルメ系ほんわかスピンオフだったらあんまりキャラとか知らなくても楽しめるだろうと思いきや、結構しっかりアークナイツのスピンオフをやっていて、ほんわかの話もなくはないけどアークナイツ特有の結構えげつない話もちょくちょく入ります。というか全然知らない設定を持ってるキャラがバシバシ出てくるので結局ちゃんとアークナイツやってないと全然楽しめない作品なのかもしれません。スピンオフなんだしそれはそう。
 最終回とラストのおまけ漫画でゲームシステムを意識したちょっとしたメタネタみたいなのを仕込んでるのはすごいいいと思います。いや、ゲーム自体は触ったこと一回もないんだけど……

 これ完結済みか?完結ってなんだ?
 広告などでお馴染み?のサバサバ女子二人によるハイテンションギャグコメディ百合スピンオフ。(は?百合だが……)
 (原作知らないけど)ネットで半分ミームになっているような原作の雰囲気からは想像もできないような高速ギャグ展開を連続で見せられ続けるすごい漫画です。とにかくこんなギャグが許されるのか?ってくらいのものすごいギャグ描写で、疲れたり嫌なことがあった日に読むと元気になれそうな気がします。それにちゃんと百合だし。(は?百合だが……)別にこれを読んだ結果本編を読みたくなったりは別にしないけど、これ単体で全然楽しめるのがいいですね。スピンオフはこうあってほしいんだが……(わがまま)

・連載中

 現行1巻。渡し守という小舟での舟渡を生業とする女の子を主人公とするファンタジー作品です。
 主人公のハルは物語開始時点でこそ渡し守をしていますが、そのハルの過去が徐々に明かされていくような形でストーリーが展開していきます。渡し守をしているハルは実際は高い魔法能力を有しており、かつては魔導兵として魔族との戦争における最前線に立っていたこと、その中で仲間を亡くしてしまい、今は渡し守をやっていることが現状明かされています。この仕事に身を落としているものの、かつての自分の行いの清算をしていく、というストーリーに今後なっていくんだと思います。
 ファンタジー作品でありながらメインのお話は一般の人たちの生活に近しい内容になっていることや、作画の感じや作りこまれた世界観などとても魅力的な作品だと思います。続きも楽しみ。

 現行2巻。こっちもちゃんとした異世界ファンタジーですが、地図・マッピングの要素が非常に重要となるという独特の世界観を有しています。
 というのも、この世界では誰も地図を書いていないエリアを「未測定領域」と呼び、そこから人間に仇なす魔物が現れる。そのためこの世界での冒険者はドロワー(測量士)を中心としたパーティを組んで探索し、魔物の活動可能な領域をコントロールしながら安全地帯を広げるように行動することが必要となる、といった感じ。そんな中で、奴隷として働かされていた獣徒のリタが主人公と出会い、その能力特性を生かした超音波(?)による地形把握能力を買い、共にパーティを組んで北の暗黒の土地を目指す、といったストーリーです。
 主人公の目的も世界平和のためなんかではなく、それぞれが一癖ある理由で冒険を進める、というところに面白さがあると思います。2巻では初めての連携と人間同士の戦いの厳しさが描かれます。地図の作成による魔物退治だけでなく、獣徒の差別問題や魔物の生物への憑依メカニズムについてなどがテーマとして描かれていくようです。まだまだ物語は始まったばかりなので、続きの展開も楽しみです。
 (追記 書いてるうちに3巻が出ました。)

 現行1巻。これまた異世界ファンタジー。ですがこちらは巨大生物である竜をテーマにした医療系ファンタジーです。
 戦争が終わり、平和が訪れつつある国が舞台。亡き父の背を追って竜医を目指す主人公・ルカがコーグニールという竜学高等学院に入学し、准竜医として経験を積んでいく、というのが1巻の大体の内容です。医療もの特有の命との向き合い方や他の人との生命倫理観の違いなどをテーマに、基本的には各話単位でストーリーが進行していく感じとなっています。ただ、それとは別でルカの父親の過去についてもそれぞれの回で少しずつ掘り下げが発生していきます。ルカの父親は世間にとっては狂竜病を見逃し、敵国の兵を自国に招き入れた反乱分子の一角として扱われており、そのせいでルカも肩身の狭い思いを強いられることもあります。そんな中で実は先生もルカの父親と当時親交があったとかで、当時本当は何が起こっていたのか?といった医療ミステリ的な展開に今後シフトする可能性もあるかもしれません。
 たぶん描きおろしである、幕間に挟まる世界観解説レジュメみたいなやつがすごく良いです。

 現行1巻。こちらもまた医療系ファンタジーですが、ファンタジー要素は実際主人公たちの獣耳くらいしかありません。
 こちらも同じく戦争が終わり、少しずつ復興している国が舞台。ですがこの作品では主に戦争で負傷した人たちに焦点を当てており、一生消えない傷を負った人たちと向き合い救済するために奔走する主人公を描いた福祉漫画です。国が負傷者を支援し続けることに疑問を抱き始めたり、回復傾向にあった患者が急に発狂して自死を選ぼうとしだしても、それでも懸命に患者と向き合おうとするエレナの姿はすごいですね。彼女のセリフの一つ一つがとても重たく、それだけ普段から真剣に色々なことを考えているんだなという感じが伝わってきました。なんというか、マンガでわかる偉人の伝記みたいな感じにスタンスは近いのかもしれません。話単位としては狙撃兵の回が本当に壮絶で面白かったです。
 それはそれとして、主人公たちがケモミミ属性なことについては本当に理由が一つもないんですよね。ただの作者の性癖だろという気がしています。別にいいけど。セントールの悩みじみてると感じました。

 現行1巻。こちらは魔法使いが生活しているだけで国連のようなものがあるし現代の地球のどこかの国が舞台なのかな。魔法の存在するファンタジー作品です。
 主人公の見習い魔女メグが、17歳の誕生日に「死の宣告」の呪いが発生し、あと1年で死ぬことが発覚したことを師匠から告げられるところから物語が始まります。呪いを解除するためには、人間の嬉し涙から採取できる「命の種」を1000粒集めなければならないと告げられ、それを集めるためにメグが奔走していくというストーリーです。
 とはいえ単純計算で1日3粒集めるのは相当に無理があり、それを全員が分かってて無理そうだよねという雰囲気で物語が進んでいくので、きっと何かしら別の抜け道的な解決方法を提示してくれるんじゃないかと思います。具体的には師匠がずっと研究し続けている「時魔法」というやつが関係してくるんじゃないかなと思うんですが、どうでしょうか。
 少し重苦しそうなストーリーとは裏腹に、主人公メグの底抜けの明るさとコミカルでダイナミックな漫画的表現がたくさん見られるのもこの作品の魅力だと思います。『リトルウィッチアカデミア』のアツコを思い出したのは僕だけではないと思う。髪型といい性格といい表情といい、似てると思います。
 そんな主人公が人の話を聞かずに突進してるのかと思いきや、ふと知的な側面を見せたり独自の哲学を展開してきたりするのでそのたびにグッと引き込まれていきます。なんか……何とかなってくれ!(投げやり)

 現行1巻。またまた異世界ファンタジーですが、こちらはゲーム世界を舞台にした、現地主人公によるメタ異世界ものと言えると思います。
 何の変哲もない小さな村の道具屋の少女サナが、山の中で1冊の本を拾う所から物語は始まります。その本はサナのいる世界を舞台にしたゲームの攻略本であり、すなわち自分のいる世界がゲーム世界であることを示唆していました。サナは最初はただの物語本として本を認知していましたが、兄が今後死んでしまい、それがゲームのサブクエストに関わってくるという記述を読み、兄が死なないように攻略本の情報を頼って立ち回ることにします。それ自体は無事に成功するのですが、その後も様々なゲーム内イベントについて、詳細を知っているがゆえに巻き込まれていってしまいます。様々な事情があるとはいえ、定められた運命をその手で少しずつ変えていってしまう主人公。過ぎたる力は身を滅ぼすというか、結局攻略本が無ければただの道具屋でしかない主人公が今後どうなっていくのか。どちらかというと悪い方に転がっていきそうなストーリーな気がしますが、適度な緊張感があって続きが気になる作品となっています。カラーページも多く、絵もすごく可愛らしいのもいいですね。

 現行1巻。こちらも異世界ファンタジー。主人公は日本からの転生者ですが、もはやその記憶はほとんど薄れ、軍人としてこの世界に骨を埋める覚悟を持っている感じがします。要するに戦記物ですね。魔法なんかもありません。
 平民の生まれで軍人として成り上がったはずの主人公が新たに配属されたのは女性だけで構成された第六特務旅団。閑職に追いやられたようなものですが、元日本人の主人公はやっと前線から離れられるという安堵の気持ちを持って執務に当たります。
 細かい所に気づかいのできる主人公の軍事改革と、士気の低い部隊に対しての指導方法など、生き残るための方策を巡らせていくのがいい感じ。今のところ軍記ものとしていい感じですね。主人公だけでなく周りの人間も優秀で、日本語由来の独特の話し方や剣道経験者である主人公の両手剣の扱い方などを見て経歴に疑いを向けてたりするあたり流石だなと思います。
 2巻ではいよいよ実戦がスタートしそうな感じ。誰も死なないでほしいけど、それが難し世界観であることは理解してるけど、でも誰も死なないでほしいなぁ……

 現行1巻。こちらも異世界ファンタジー……だけどお菓子作りをテーマにしたゆるゆるストーリーですね。作者は『不完全な人のために』などでおなじみの東385先生です。
 異世界ファンタジーというよりは異世界交流ものといった感じで、異世界と自宅の洗濯機が繋がってしまった主人公のるりがエルフのアリスと交流し、なんとか異世界の素材で作れるお菓子のレシピを模索する、みたいな感じです。お互いに行ったり来たりするタイプの異世界ものはちょっとレアかもしれないですね。(前例はいくらでもあるけど)
 基本的に日本のほうがレシピ研究が進んでいる都合、主人公がレシピを教えてあげる側に立つことになるのですが、それはそれとして主人公が友達がいなかったり親が海外暮らしで人との繋がりが少ない生活を送っていることや、お菓子作り以外の料理が絶望的だったりと弱みもしっかりあって、それをアリスがサポートするという構図になっているのも展開がワンパターンにならないようになっていていいと思います。
 お菓子作りだけでなく、この2人の築いていく友情や信頼関係みたいなものも見どころですね。続きも楽しみです。
 (追記 書いてるうちに2巻が出ました。)

 現行1巻。いわゆる乙女ゲー転生ものですが、主人公が本当に1ミリも乙女ゲーという存在を知らないというのが面白い所です。
 乙女ゲー転生ものではありますが、正体隠匿系ミステリの要素もかなり強いです。あらすじ的には、女刑事の主人公と連続殺人犯、それから主人公の後輩刑事が同時にビルから転落してそれぞれのロールとして乙女ゲーに転生してしまった、とはいえ犯人は攻略対象4人のうちの誰かだろうけれど誰なのかは分からない、という状況で、主人公は転生時の神のお告げから「歪みの新参者」を探す使命を与えられる……という感じ。ここでの歪みの新参者とやらが別に犯人のことを指していないというミスリードくらいは当然仕込んであると思えるくらいにはミステリっぽさがあります。犯人が攻略対象4人にいないかもしれないし。
 ゲーム転生と正体隠匿の相性の良さに目をつけた、というのが新しい面白さを提案している作品になるのかなと思います。悪役令嬢系乙女ゲー転生ミステリは既に『まだ間に合う!明日処刑される悪役令嬢ですけど、スチル回収だけはさせてください!』がありますが(こっちもめちゃくちゃ面白いです)、あっちとは主人公のキャラもストーリーの焦点もまるっきり違うので別物としてちゃんと面白いです。
 ただ、主人公がゲーム内主人公に転生してしまっている以上、正体隠匿要素があるのにこっちの正体がバレてるのが圧倒的に不利では?という気はします。まぁでも、この主人公全然正体隠匿できそうにないし、それなら直情的に動いてる方が見てて楽しいか……

 現行1巻。ちょっと話題になった異世界RTAものですね。
 RTAプレイヤーの主人公が気がついたらゲーム世界にいて、しょうがないからRTAするかという話。タイトルにもある通り、最初はAny%のルートでラスボスだけ倒すものの帰れないという事実が判明し、しょうがないからトゥルーエンドを目指すかという流れになります。
 異世界RTAものの漫画を商業ベースに乗せることについてはちょっとSNSでも議論の火種があったりしましたが、今作については僕自身の感想として、RTAという言葉を使ってはいるものの具体的なゲームの元ネタがあるわけではなく、ちゃんとオリジナルの範疇に収まっていると思います。例えば以前紹介した『主人公じゃない!』はRTAこそしないもののゲーム知識とやりこみプレイのテクニックを駆使して成果を出していくという点が共通しており、さらにあちらよりも(僕の知識が無いだけかもしれませんが)オリジナルゲーム世界として「聞いたことないけどありそう」「複数のゲームで存在するRTAあるある」というラインのグリッチを扱っているので問題はないんじゃないかなと。まぁ僕がどう感じるかなんて世間にとってはどうでもいいんですけどね。
 現地の人たちとの交流もあり、メタ異世界ものとしてちゃんと面白い作品になっていると思います。たぶん。

 現行1巻。急に雰囲気漫画になります。
 宇宙の片隅に浮かぶ水の衛星にあるコインランドリーで働くアルバイトのキリミと白くまの店長が、宇宙の様々な場所から来るお客さんたちの対応をしたりしなかったりする、みたいなお話です。
 基本的に1話完結のお話で、特にメインストーリーみたいなのがあるわけでもなく、なんかふんわりと始まってふんわりと終わるような感じです。今もこれを書くために読み返したんですが、ふんわりと最後まで読み切れてしまいました。
 なんとなく絵の雰囲気とかが全体的にずとまよとかのMVアニメみたいな感じのようながします。いや、その界隈よく知らないけど……コミカルにデフォルメされた宇宙と衛星と洗濯機、というモチーフがその雰囲気を醸し出してるんでしょうか。
 1巻の最後で地球の存在が示唆されるあたり、最初に紹介した落ちぶれ王女〜や昔見てた彼方のアストラみたいな感じがしてぐっと面白さが増した感じがしました。まぁ、そこまでちゃんとメインストーリーが進行していくよって感じはしないし、そうでなくてもちゃんと面白いので別に全然いいんですよ。

 現行1巻。こっちも雰囲気漫画の気はあるけれど、こっちはちゃんとしたメインストーリーが少しずつ確実に進んでいってる感じがします。
 人類が滅んだ世界が舞台で、(恐らく)人類最後の生き残りであるハカセが、AI搭載人型探査機のクマノミと共に、情報の海(メールブルー)にあるという祖父のデータを探すこと目的として様々なチャンネルを巡る、といった感じのお話です。ここまで書くとよく分からないかもしれないけど、ここでいうチャンネルとは様々な概念をコンセプトに(?)構成された小さな世界であり、要するに『キノの旅』のようないわゆる旅ものに分類できると思います。電子データの世界を旅する、という構造は『ガラスの花と壊す世界』を想像したけれど、やってることはだいぶ違うかなと思います。
 この作品のストーリーの魅力は主に2つの軸によって構成されており、ひとつが単話で完結している各チャンネルについての物語。様々な概念を軸として構成された世界、例えば「隔離の世界」「保存の世界」「画一性の世界」「階段の世界」など、その世界観も本当に様々で、世界が変わればそこで暮らす人々の考え方も変わるというか、色々な世界での暮らしを想像するだけでも少し楽しいです。
 そしてもう一つの軸が人が滅んだ現実世界とメールブルーというシステムそのものに隠された謎について。物語開始時点からクマノミは外の世界に実体を持ちながらメールブルーにアクセスすることでその実体を保ったままデータの世界を探索することができる、ということが説明されていますが、さらに物語が進むにつれ、人間の意思をデータ化する?という「シレーヌシステム」や、データの世界のものを実体化して現実世界に持ち帰る?という「ペルル」という技術など。様々な舞台装置の名称やモチーフに海の要素があることから、これらのチャンネルやデータとの出会いは要するにボトルメールのようなものをイメージしているんじゃないかと思います。そうすると序盤に引いた「隔離の世界」というのはいきなり物語の本質にほど近い存在であり、滅びゆく世界を生きる人間に必要なのは世界の存続可能性の希望ではなく、確かな他者の存在証明なのかなという気がするというか……もういよいよ何書いてるか分からなくなってきたな。
 最後の「学校の世界」のお話はメインストーリーの進行には直接関係はしないものの、いわゆる日常系漫画を読む行為についてのメタ的な構造を取っていて、こんな書き方でお話を書けるというのはすごいなと思いました。

 現行1巻。大正時代の日本を舞台にしたファンタジー、ですがテーマは偏見と差別、みたいな感じです。
 夜迷という魔女の女の子がヨーロッパの方から日本に魔法の研究に来たはいいものの、魔法は土地柄や使う素材に左右されてしまうせいでうまくいかず、そのせいでさらに想定外の魔法が暴発してそれが偏見を助長する、みたいな悪循環に囚われてしまう、というお話です。基本的にしんどい。
 そんな中で親身になって話を聞いてくれる麟さんの存在は本当に頼りになるけれど、根本的な問題の解決はまだまだ遠そうです。というかなんかバッドエンドにしかならなさそうな気がするんだけどこれ本当にハッピーになるのかな……

 現行1巻。続いても歴史ファンタジー系統かな。舞台は明言されいていないけど古代中国あたりですかね。
 若くして葬儀屋を営む主人公の少女フォーファと、それを手伝う少女ヘイシオンの物語。このヘイシオンというのが、記憶を失った動く死体、いわゆるキョンシーです。ヘイシオンの生前の記憶と、フォーファの母親?の秘密、それから不死の異形であるヘイシオンと普通の人間であるフォーファのこれからの関係性、みたいなのがテーマになっていきそう。
 1巻の前半ではメイン2人の関係性がギクシャクしたりするものの、ちゃんと相手の話を聞いて問題を解決しようとする様子は百合姫レーベルにあるまじき(失礼)ちゃんとした人間関係をやっているなぁと感じました。やっぱ人間関係をこじれさせるのをフィクションとして楽しむのは自分には向いてない気がするし、ちょっと関係ない話になるけどまだ単行本化されてない全然別のラブコメ作品もあるんだけどそっちもちゃんと健全な人間関係の修復というか構築をやってて、そこがこじれなくてもちゃんと面白いストーリーの作劇ってできるんだよという気持ちが最近高まっています。そういう面ではいい作品かもしれないですね。ただまぁ、じゃあこの作品がめちゃくちゃずっと面白いかというとそこまでではないかなという感じなんだけど……

 現行2巻。時代は昭和初期(ほとんど大正かな)、舞台は横須賀。一人の偏屈な学者の兄ちゃんと金髪碧眼女中少女(そんな言葉ある?)のお話です。
 こう書くとちょっとギャグっぽく思えるかもしれませんが、この繭という少女がそんな見た目でありながら日本人名を名乗ってて言動からも日本育ちが分かるというところから、複雑な出で立ちの事情と雇い主である家の持て余してる感みたいなものを察する感じのある、なかなかちゃんとしたストーリーとなっていると思います。
 お話としても基本的に明るくちゃんと面白いし、絵もかわいいし、当時の暮らしや世間の空気感をしっかりと描写しているところもいいですね。昭和のくらし博物館が取材協力としてクレジットされており、巻末には劇中描写の補講が載ってたりするというのもすごくちゃんとしてる感があります。このブログでもう何回も言ってるけど幕間のコラムや巻末の参考文献がずらっと載ってる漫画が本当に好きなんですよ。とはいえこの漫画のあとがきは結構、いやかなり文章が俗っぽい感じはありますけどね。作者の癖が隠しきれていないというか、そもそも俗な話をするならこの漫画の……いや、それは別に触れないでいいか。

 現行2巻。ガレキって何?と思う人もいるかも知れませんが、ガレージキットの略です。ガレージキットって何?と思う人は……読んでみてください。
 雑居ビルの1階で家業のうどん屋のお手伝いをしている主人公が、2階に新たにできた模型店に出前を届けに行き、なんやかんやでガレージキット制作の世界に足を踏み入れていく、という感じのお話です。フィギュア制作をテーマにした作品だと『となりのフィギュア原型師』がありますが、この作品に登場するのは基本高校生ばかり、主人公は造形のことを何も知らない初心者ということで、初めてのガレージキットということで差別化がされています(?)。それに、ガレキの話だけじゃなくて、メイン2人とその周りの人間模様みたいなのも結構しっかりやっている感じがします。天才肌で何でもそつなくこなせるがゆえに熱中できるものが無く、そのせいで色々なものと距離を置いていた主人公が、初めてのガレージキットに自分の興味の全力を向けられる……みたいな。文章にするとそんなもんかと思うかもしれないですが、そういうことをストーリーにしっかり描きつつ、漫画的な表現を多彩に取り入れて印象深く表現しているのが本当にすごいと思います。フィギュア系漫画としてもう一つの教科書足り得るかもしれないですね。

 現行1巻。今度は羊毛フェルトの漫画です。手のひらサイズの立体物の造形という点では先の作品と通じるところがあるかも。
 あんまり背景情報について説明のない作品ではあるんだけど、メンタルに難がある大学生の主人公が対人関係に難がある女子小学生の弥生さんに教わりながら羊毛フェルトを練習する、というようなお話。主人公はペットの兎であるジュラを亡くしており、最終的に羊毛フェルトでジュラを作って弔うことを一つのゴールとしている感じです。
 この作品はすごく文学作品っぽく感じたのが印象的で、初手で羊毛フェルトの針を刺していく作業を主人公が雪かきに比喩するところから始まり、それによって主人公が雪国出身であること、針を刺す作業はひたすら地味で面白みのない作業であること、しかし黙々と進める必要があるということ、さらにそういった単純作業が苦にならない主人公の性格まで示唆する見事な比喩だと思いました。1話の終わり方も文学的でおしゃれ。お話の内容も羊毛フェルトの難しさみたいな話だけではなく、人間関係について自分の弱さを自覚的かつある程度それをオープンにしている主人公だけでなく、あまり自分のことをオープンにしない弥生さんの方も等身大の悩みを抱えて関係性の変化を恐れているということが描かれており、比喩や引用なんかも多く使われ、なんかちゃんとした文学作品としてのコンテクストを感じました。こういうのもいいよね。

 現行1巻。これから死ぬ方のアイザワですね。詳しくは後述。
 舞台は積極的安楽死が合法化した日本。それが法的に認められる18歳、つまり高校卒業のタイミングで安楽死を決めている逢沢小春と主人公のラブコメ?です。
 安楽死をテーマにしているというすごーく重いお話であることはまぁ間違いないです。安楽死を決めている理由というのが理由なだけに、主人公も簡単にその決定を覆すことはできなさそうです。小春は自らの人生のゴールを決めてしまっている分、残りの時間を目一杯楽しもうという気概があり、イベントごとに無自覚に沢山の人を巻き込んで輪の中心となっていく様子が描かれます。死ぬために残りの人生を充実させていくと何も知らない人の視点ではすごく楽しそうに生きている人が突然死ぬというふうに見えるという、一見矛盾した状況が発生しそうで見ていて辛い。今後のストーリーがどうなっていくのか、知りたくないけど知りたいという矛盾した感情になってしまいそうです。
 それはそれとしてこの作品もすごくそれぞれのお話の構成とコマ割りが本当にめちゃくちゃ上手い。ミステリ要素は欠片もないし日常の謎と言われるジャンルでもないんだけど、きちんとした伏線を巡らせておいて、それを回収して初めて謎があったことに気付かされるような。ミステリを極めすぎて逆にミステリとして読めなくなったみたいな極みの作品としての貫禄すら感じます。作劇も上手くて、人間模様も面白くて、小春という人間も明るくて見ていて愉快なキャラクターでありながら、気軽に人に言えないようなズシンと重い問題を抱えているという、様々な軸で読む側を振り回してくる作品です。でもこういうのは一回フィクションで疲れて慣れておくべきなんですよね。何の話?

 現行1巻。こっちがすでに死んでる方のアイザワです。
 霊感体質の主人公が、死因不明で突然死したアイドルのクラスメイト・愛沢ほなみの地縛霊が見えるようになるという現代怪奇アイドル百合ホラー漫画です。現代怪奇アイドル百合ホラー漫画です(断言)。
 変則的な幽霊同居ものではあるんですが、この主人公は生まれつきの霊感体質ということもあり、定番の幽霊対処法である完全無視を決め込みます。(幽霊に見えていることを知られるとろくなことがないという経験則から。)そのためメイン2人の会話自体は存在しないものの、所謂おもしれー女である愛沢さんの突拍子のない行動に振り回される主人公の様子が描かれます。実質となりの関くん
 そんな愛沢さんが時折見せるアイドル仕草にも魅せられていき、徐々に生前のアイドル活動を調べてみたり周りの人間関係にも少しずつ影響していったりします。それだけでも十分面白いんですが、それだけで終わらないのがこの作品の凄さというか……1巻の最終話、何も理解できないけど本当にすごいことが起こったということだけは理解してます。本当に何もわからない。怖い。この漫画こんなに怖くなることあるんだ。いや本当にすごいな……

 現行2巻。またクラスメイトのアイドルが死んでる……でも今度はタイムリープするので大丈夫です。(?)
 基本的にタイトル通りのお話ではありますが、タイトルから読み取れないところを補足すると、主人公と“推し”である白金ハルコは幼なじみであり、社会人になっても交流がある関係性ではあるものの、根暗で陰気な主人公はハルコを神として崇拝するかのような日々を送ってきた。そんな中で突然のハルコの訃報を聞き、心身喪失状態で葬列に参加すると、そこにはハルコのマネージャーである男が赤ちゃんを抱いていた。彼と話をして感情が爆発した主人公はパニックを起こしたが、次の瞬間何故か時間が高校の時に戻っていた。主人公はハルコを死なせないために、演技の能力なんてまるで無いのにハルコと同じ劇団に入り、一番近くでハルコを守ることを決意する。という感じ。崇拝系巨大感情タイムリープ演劇百合ミステリです。崇拝系巨大感情タイムリープ演劇百合ミステリです(断言)。
 演技の能力が全く無い主人公が、その異常とも言える執念で劇団に食らいついていく様も面白いんですが、特に2巻、主人公の目的があくまでハルコが最高の役者になるように側で支えることではなく、何を犠牲にしてでも絶対に死なせないようにすることだということを自覚し、あえてハルコに立ち塞がる構図になるというのが本当に凄いです。更に言うと、序盤の描写がすごすぎて主人公がハルコに向けている感情のデカさばかりに目が行きがちですが、実際にはそれと同じくらいハルコが主人公に感情を向けていたということが発覚するのがヤバいです。実は基本的に頭がヤバい人しか出てこない。教室のまともなほうの先生は本当に不憫だよ。今にもどっちの方向にか分からないけれど崩れそうな絶妙なバランスで成り立っているというか、成り立っているのかすら若干怪しい気がするけれど、それをハラハラしながら見届けるようなそんな漫画です。それでいて演劇ものとしても見ることができるし、ミステリの要素もあると言えると思います。本当にすごい漫画だよ。

 現行1巻。なんか小説のコミカライズみたいです。人がたくさん死にます。
 連載系ミステリ小説の問題点として、「どうして探偵が事件とたくさん遭遇するの?」という当然の疑問が挙げられます。数多のミステリが何かしらの理屈でこの問題と向き合っ混ている中、この作品は「そういう体質だから」という意味不明な解決方法でこれを突破しています。まじかよ。
 そういうわけで普通に生活していても事件と関わってしまうトランジと、その生活を目の当たりにしたうえで友達になることを決めるピエタとの友情物語が展開されていきます。どんな名前だよ。ミステリとしては、謎解きがほとんどなくノータイムでトランジが解説し始めるので(効率を考えればそれはそうなんだけど)、いや、なんだろう、そもそもの設定が異常すぎてミステリ要素までちょっとついていけない感というか……

 現行2巻。タイトルまんまの、ちゃんとした山小屋運営の漫画です。
 最初は学生服で山に入る主人公に対してヤバこいつという感情しか湧きませんが、彼が意外と適応能力があり、山小屋大好き何でも働きますマンになってくれるので意外と悪くないです。僕自身年1くらいで泊りがけの登山をするし、山小屋に泊まることこそないけど休憩のために訪れたりはするので、そこでの暮らしというのをちゃんと見ることができるというのは良いですね。
 このブログを書いているうちに2巻が出ました。2巻を読んでて思ったんですけど、これ別に西園寺くん全然主人公じゃないな。タイトルの通り三姉妹の生活にスポットが当てられており(西園寺くんは休みの日しか上がってこないからそれはそう)、山小屋運営や山での暮らしを基本一話完結の感じでどんどん描いていっています。負傷者と出会って応急手当をしたり、遭難者の対応をしたり、ゴールデンウィークで登山客がわんさか来る上に山のことあんまり分かってない系の客の対応に追われたりとかなり大変な様子が描かれていました。山登る前にこれ読んどいたほうがいいよ。

 現行1巻。タイトルのつらねこは漢字では𪖂𪕭もしくは豆良禰古と書き(は?)、鼠のように小さいものが連なっているという意味だそう。タイトルといい表紙といいすごく変な漫画っぽいですが、いや実際変な漫画ではあるんですが、変さのベクトルが思っていたのと違いました。ジャンルは現代民俗学系オカルトコメディになると思います。何それ?
 主人公はなぜか超常的な力により生まれた町から出ることができないという謎の障害を抱えており、インターネットを通じて知り合った自称専門家みたいな人に連れられて、記憶の集合体みたいな世界とされる「ネ」の国を通じて日本の色々な土地へパスを通す旅をすることになる、みたいなお話です。主人公が表紙でバニー服を着ているのはネの世界で自身を「ネズミ(ネに住んでいるという意味。化け物)」から身を守るためのカモフラージュとのことです。1巻では他にゴスロリ服も着せられていました。絶対先生の趣味だぞ。
 先生も何かを主人公に隠しているし、主人公以外にも「ネガカリ」という同様の性質を持った人間が現れたりするし、存在のすべてが謎なイチマという女の子が物語の鍵を握っているような気がしたりするものの、まだお話の本質には触れていないという感じはします。その段階でも全然楽しいからいいんだけどね。それぞれのネの国にギミックがあったりして、ちょっとした謎解きやレース対決をしたりしていて面白いですが、これからさらに踏み込んだ内容になりそうな気がします。

 現行1巻。タイトルの通り同様に現代怪異ものです。最近の陰陽師SNSとか使うんですね。
 今期二人目の霊感持ち主人公が、自殺しに樹海に行く途中で同じく霊感があり陰陽師をやっている蒼子と出会い、彼女の助手として全国を回り怪異を退治することになる、というお話。1巻では岩手県遠野市、マヨヒガなどが登場します。
 今のところまだお話は始まったばかりだし、黒巫女という謎の人物が乱入したりはしたもののひとまずチュートリアルって感じのお話でした。ただ、実は僕はこの作品はニコニコ静画の方で連載を読んでるんですが、次の話では主人公の能力の秘密が明らかになったりするのでちょっとずつ面白くなっていく感じだと思います。

 現行1巻。これも怪異が登場するにはするけれど、ホラーっぽさはなくて異種族交流コメディみたいな感じでしょうか。作者は『ふたりエスケープ』などでお馴染みの田口囁一先生。ふたりエスケープは終わっちゃったけど。
 「カタラレ」と呼ばれるそういった異種族の人たちと人間は長く冷戦状態にあったが、講和条約の締結により主人公たちの所属していた「改訂官(リライター)」という武力組織は解体され、行き場を失った主人公はたまたま街で見かけた吸血鬼の女の子を追跡していくうちに、彼女の経営するペンションで従業員として働くことになり、異種族と人間の間を取り持つために頑張ることになる、みたいなお話です。
 今のところは多少の問題こそ発生するものの基本的に平和で、普通に日常コメディ的な感じで安心して読める作品にはなっているんじゃないかなと思います。まぁ、ストーリー展開はまだまだこれからかな。絵はすごい可愛いです。

 現行1巻。えっと、アウトドア料理もの、かな……
 大学生活をきっかけに狭小アパート?に引っ越してきた主人公が、大家の娘であるよもぎがアパートの庭でキャンプしているのを発見し、なんやかんやで一緒にアウトドア料理をするようになる、みたいな感じのお話です。
 これは以前『ひなたのひより』の時にも似たようなことを書いたんですけど、僕自身がなまじアウトドアの知識や経験が(偏っているのは自覚しているけど)ある分、作品内の粗が目立つというか……あとなんか2人の生活の奥行き?的なのが見えづらいというか、シチュエーションが先行してて人間を描くのが後回しになってない?というのはちょっと言いすぎというか何様の発言だよって自分でも思いますが……こいついつもこの手の作品にケチつけてるな。あとコラムもなんかちょっとあのあれだし……

 現行1巻。何がないしょだ、こんなの公然の秘密って奴だろ!と突っ込んではいけません。
 人前では普通に振る舞っているけど実は食にしか興味がない主人公が、なぜかそれを看破された不良っぽいクラスメイトに屋上で餌付けされるようになるというお話です。この話主人公にとって都合が良すぎない?このクラスメイトは正直スパダリが過ぎるし、なんか全部主人公の妄想でしたっていうオチの方がまだ納得がいきそうな気がします。そんなオチだったら大暴れするけど。
 いや、う~~~ん……なんというか、食をテーマにした面白い漫画って描くの難しいのかもしれないし、そうじゃなくて単純にそういうテーマの作品を僕が楽しむのが苦手なだけかもしれません。じゃあブログで取り上げたりするなよと言われたらそれはそうではある。

 現行2巻。ジャンルは恋愛、年の差ラブコメディです。じゃあ僕が苦手なやつじゃん……
 主人公はとある芸能事務所で経理として働いていたのに急に営業への異動が決まり、中学生の天才子役・羽賀あやのの担当マネージャーに抜擢される。そしてそのあやのは主人公にめちゃめちゃ恋愛感情を向けていて大変だという、まぁ大変な漫画です。あやのが色々な事情を理解した上で外堀を徐々に埋めていく感じがちょっと怖いよ。絵は可愛いんですけどね。
 これもこれでいつ人間関係が崩壊してもおかしくないというか、崩壊したらどうしようもなく大変なことになる未来がもう見えているので、緊張感があって怖いです。本当に。

 現行1巻。同じくジャンルは恋愛になると思います。髪の毛のセットをテーマにしているというのがちょっと特異な点ですかね。
 主人公は毎日姉に髪のセットをさせられており、なんか流れで隣の席の野原さんの髪をセットすることになり、さらに謎の流れで髪のセットの仕方をレクチャーする約束をするようになる、みたいな話。もう早く付き合ってしまえや。
 なんかなぁ……やっぱりただのクラスメイトの男女が人目につかないように髪の毛をセットする仲になるの、なんかこう……すごいと思う。髪の毛って普通に体の一部だし、なんかその……何?
 僕自身過去のブログで何度も言っているようにラブコメをちょっと苦手としている人間なんですけど、この漫画はなんというか、もちろんラブコメ部分にはちゃんと心の中でケチをつけながら読んでるけど(最悪)、なんかそれ以上のことが起こってるからラブコメとして消化しきれなくて一周回って逆に楽しめてる、のかもしれないな……よく分からないけど。

 現行3巻。なんでこんなのが3巻出てまだ続いてるんだ?(失礼)
 まず初めに断っておくと、僕はこの「メスガキ」というジャンルは健全ではないと思うし、おおよそ人間に対して用いられるような誇りを微塵も感じられないこの言葉がそんなに好きじゃないんですよ。あらゆる人間は人としての尊厳を持ち、それを互いに認め合って社会を形成すべきだと思っているので。
 ただ、それはそれとして、この漫画は何が面白いの?というと、この「メスガキ」というジャンルが付随して持っている「煽り」「煽られ」のコミュニケーションをギャグの域に昇華しているところにあると思うんですよね。どっかで聞いた表現だな……
 こんな一発ネタみたいな漫画なのに3巻まで続いてるのもすごいし、ちゃんと面白いには面白いんですけど、いかんせんネタが最悪なのでこんなの読んでることあんまり人に知られたくないし他人にお勧めしたくもないんですよね……いや、面白い漫画であることには変わりないんですけど……なんかこんなので笑ってると負けた気分になるって言うか……は?俺がこんな漫画に負けるわけないが……

 現行1巻。これがいわゆる幽霊同居ものというジャンルですね。この漫画でも「メスガキ」という表現が使われていて僕はそれがあんまり健全じゃないんじゃないかと思うんですけど〜(略)
 ただ、ここで言う「ガキ」というのはいわゆる「餓鬼」のことであり、仏教における六道輪廻のうちの一つである餓鬼道に落ち、永遠の飢えに苦しむ亡者のことなんですね。どういうことなんだ……
 そんな餓鬼の女の子であるかげりが、ロリコンのおじさんと出会う所から物語が始まります。このおじさんはかなり保守的で合理的な思考の持ち主で、それ故に初手かげりを殺そうとします。怖いねー。まぁなんやかんやで和解し、さらにおじさんの許可があればかげりもご飯を食べることができることが発覚し、一緒にご飯を作ったり食べたりするようになるゆるふわホームドラマみたいな感じでストーリーは展開していく感じですね。
 ただそれはそれとして普通に犯罪一歩手前や一歩奥みたいな描写もいっぱいあるし、殺人未遂も盗聴盗撮は普通に犯罪だし、最悪の下ネタやスラングも出てくるし最悪の虚無僧みたいなやつも出てきます。幽霊が出てくるにもかかわらず人間が一番怖い。そういうのじゃないだろこれ。総じてやっぱりあんまり人におすすめしたくはない作品ではあります。でもまぁ、面白いには面白いんだよな……

 ところで、まだ単行本化していないのでここでは紹介できず、たぶん来期に紹介することになるショウマケイト先生の新作があるんですが、それも最悪の下ネタが出てくるメスガキ系コメディなんだけどめっちゃ面白いんですよね。何なんだ本当に。

 現行1巻。路線を元に戻しましょう。ただこれはねぇ……
 ありそうでなかった?書道パフォーマンスの部活動ものです。アメリカから来た主人公のサラが日本の書道に惹かれたものの、その学校の書道部の活動はいわゆる書道パフォーマンスであり、でかい紙とでかい筆で複数人が同時に音楽に合わせて書を完成させるようなやつをやることになります。
 それで、実は書道部は部員が少なくて廃部寸前であることが知らされ、クラスメイトで書道経験者の牡丹を誘おうとするも、彼女は姉との確執があり書道を続ける気はなかったが、なんとか説得を重ねていく……みたいなストーリーになります。
 部活ものとしては非常に正しい、ある種王道なストーリー展開であるのは間違いないんだけど、それが面白いかと言うと話が変わってくるというか……面白い漫画って難しいですね。(何?)

 現行2巻。今度も部活ものです。これはお嬢様学校を舞台にした女子フットサル部のお話ですね。作者は『夕空のクライフイズム』などでお馴染みの手原和憲先生、つまりとてもちゃんとしたサッカー漫画を描く人です。気づかなかった……
 最初は部活ものという感じではなく、お嬢様学校にあまり似合わない「けりたま団」なる謎の集団(活動内容はサッカーの真似事をしてボールをけり合うだけ)に誘われた元中学MVPGKだった主人公が、なんやかんやで一緒にフットサルをやるようになる、という感じのお話です。
 いやー、ちゃんとしたスポーツ漫画はちゃんと面白くていいですね。部活もの、スポーツものは「楽しくプレーできること」が大前提であるという作者の哲学みたいんものをありありと感じさせられます。ほんと、最初は全然胡乱な謎漫画だと思っていたのに……フットサルは人数も少ないし、インターハイを目指すような競技ではないと思うんですが、そういうスポーツ系部活ものの定番がない分自由にストーリーを組み立てられるのもこの漫画ならではなのかもしれないですね。面白いです。

 現行1巻。こちらはまだ部活になっていないですが、お嬢様学校を舞台にしている麻雀漫画になります。まんがタイムきららからも麻雀漫画が出る時代ですよ。
 とはいえ、現状まだリアル牌は出てきません。主人公はアプリでしか麻雀を打ったことがないからです。時代ですね。いやほんと、普通麻雀漫画でネット麻雀って途中で挟まるちょっとしたおまけ回で扱われる程度の印象だったのに……可愛いアバターも出てくるので間違いなく雀魂をモチーフにしていますね。
 お嬢様学校を途中編入した主人公が周囲になじめず(ここまで先の作品と同じ)、休み時間に校庭の目立たないところでアプリの麻雀をやっているとお嬢様に絡まれてしまい、なんやかんやで一緒に麻雀をすることになる、みたいなお話です。
 麻雀漫画ではあるものの主人公自体も麻雀の知識があるわけではなく、役や用語も完璧に覚えているわけではないというのが少し特異であり現代のリアルと言えるかもしれないですね。アプリでやってたら聴牌も教えてくれるし配牌も理牌も点数計算も自動でやってくれるし、なんとなくでもできちゃいますからね。
 そんなネット麻雀あるあるを一通りこなしつつ、次巻ではもう一人面子が増えて初めてのリアル麻雀も始まるみたいです。楽しみですね。

 現行1巻。次も麻雀の部活ものですが、これは麻雀漫画ではないんですよ。本当に。
 廃部寸前の麻雀部が(部室を守るために)なんとか部活を存続させようとするも、この麻雀部員は一人を除き誰も麻雀を知らず、そのため当然麻雀をすることもできず、はたしてこの麻雀部員たちは麻雀をすることができるようになるのか?という漫画です。麻雀漫画、来るとこまで来たというか、漫画って自由で何でもありだったんですね。
 とにかく麻雀をしないので、じゃあこの漫画は何だったんですかね?その部室先の漫画の人たちに譲ってやれよ2巻ではちゃんとやるらしいですが、果たして。

 現行1巻。ここからハードな異世界バトルものになります。
 あまり説明なく始まる作品ではあるんですが、スカベンジャーという少女たちが異形頭たちと戦って頭部を持ち帰り換金して生活する、みたいな世界観だと思います。とにかく1話目から専門用語のフルスロットルで、最初はそのスピード感に驚きますが、用語の意味は字面と文脈からある程度拾えるし、逆にそこまで用語が広まっていることから世界観を強く演出する表現にもなっていると思います。例えるならFPSをめっちゃやりこんでる人の配信をいきなり見せられたみたいな感覚になりました。
 やはり見どころはバトルでしょうか。得体のしれない化け物が謎の特殊能力を使ってきたりする中で、知恵と経験を駆使して渡り合おうとする主人公たちの戦いは面白いです。単純な撃ちあいだけでなく、こちらも一癖ある特殊な武器を使ってみたり、籠城して長期戦に切り替えるような柔軟な戦略性を以て迎え撃ちます。あとキャラクターも立ってて魅力的だし、世界観の作り込みもすごいし、絵もすごい緻密に描かれているすごくレベルの高い漫画です。
 ただまぁ、かなりグロ描写もすごいですね。今のところかろうじて主人公組は死んではいませんが、相応の大ダメージは受けてしまっているし、1巻の最後は結構キツめ(個人の感覚)の描写で終わっていたりして、読む人を選ぶ漫画ではあると思います。面白くはあるんだけどね……ただただバトルが凄惨すぎる。そういうのが大丈夫な人向けです。

 現行2巻。略したらゾンサガじゃん!!作者は『三ツ星カラーズ』『ひとりぼっちの○○生活』でおなじみのカツヲ先生です。だけど今作は比較的ハードなゾンビものですね。
 「あかいひ」と呼ばれる超常現象が発生して以降、ゾンビが出るようになってしまった東京が舞台。街は廃墟と化し、生存者たちは村を形成して細々と生きてきた。13年後、あかいひを知らない世代の主人公たちが、自身の父親を捜すためにゾンビだらけの東京に打って出る、という感じのお話です。
 カツヲ先生だからゆるふわコメディみたいな感じなのかと思っていたらかなりちゃんとしたバトルのあるハードな漫画でした。ちゃんと人も死にます。本当はこういうの描きたかったのかな。

 現行1巻。佐渡に行こう!(公式LINEスタンプより)
 いわゆる逆異世界転移ものですね。主人公が積極的に異世界に行きたくて、その結果として日本に来てるのが少し特徴的でしょうか。
 行き着いた先は新潟県佐渡島佐渡はいいぞ……。一回しか行ったことないけど。主人公は行く当てもないので現地人の紗菜と共に観光協会での仕事のお手伝いをすることにし、その中で少し魔法を使ったり使わなかったりしていきます。
 作者のおみなえし先生は東海道をテーマにした『怪堂茜のトーチャクだもん!』を書かれていて、あれも似たような世界観でありながら細かいツッコミどころが多かったような記憶があります。今作も急に刃物を持ったひったくりが祭りに乱入してきたりしてこの島治安悪……と思ったりしましたが、まぁあんまり深いことを考えずに楽しんだらいいと思います。次巻ではロゼの内情を知る人物が現れるかも?とのことで、続きも楽しみですね。

 現行1巻。こちらも逆異世界転移ものですかね。発売されたのは結構前な気がしますが、買ったのは最近です。
 悪魔の少女であるアルールが負のパワーを集めるために大阪ミナミのコンビニで夜勤バイトをする話です。ただまぁコンビニの夜勤バイトは大変なので、主人公は徐々にその過酷さに飲まれていってしまいます。ジャンルはお仕事コメディと言えるかもしれませんね。
 主人公はもちろん、バイト先の面子もそれぞれキャラが立ってて読んでて面白いです。ミナミの人間が魔族に対しての適応が高すぎるのも面白いですね。東のたま市、西のミナミと言えるかもしれない。ここまでしっかり大阪を舞台にしていますと描いている作品も僕がよく読むようなやつの中ではあんまり少ないような気がします。別にご当地ものではないんだけどね。

 現行1巻。さらに逆異世界転移ものです。こちらの舞台は岐阜県岐阜市岐阜市が舞台なのも珍しい気がしますね。
 個人で探偵業を営む主人公が、不倫調査のための尾行中に突然空から降ってきた異世界人のサラと出会う。みたいなストーリーです。原作のラノベは『妹さえいればいい。』の平坂読さん、キャラクター原案はカントクさんで、アニメ化企画も進行しているそうです。知らんかった……
 何というか、面白いか面白くないかで言えば面白いんだろうけど、あくまで売れ線のラノベ作家の原作なので売れ線のラノベっぽいというか(それはそう)、ちょっと例えばネットスラングや既存の作品のパロディが多かったりするのが気になるし、あとタイトルも自分で「変人」って言っちゃってるところも若干ちょっと……って感じがするし、序盤は漫画の描き方(コマの構図やセリフの句読点等の区切り)なんかも気になっちゃうんですけど、まぁネットスラングが多い作品がウケる層にウケるならアニメ化まで持っていきやすいというか、それでいいのならいいかというか……なんでこんな毒吐いてる感じになっちゃってるんだろう。でも現に「ツイッター」という言葉が出てきてしまっているというだけで今や旧世代の感覚が出てきてしまう、そういう時代に時事ネタを放り込むことの危険性を考えないといけないとは思うんですよ。どこから目線の発言だよとは自分でも思います。
 フォローを入れておくと女騎士ちゃんはすごく良いキャラしてると思います。素直な性格と持ち前のポジティブさでホームレス生活にも何一つ文句を言わず、怪しげな勧誘に一通り全部引っ掛かり、それを持ち前の基礎的な能力の高さとカリスマ性で単騎で解決していくカッコよさがあります。出自が大っぴらに人に言えないので謎のミステリアスさがあるのもいいですね。サブキャラが輝いている作品は素敵です。

 えっと、既刊1巻……なんだけど、巻数とかが振られてないし、終わり方も続っぽいけど俺たたエンドっぽい気もするし、これもしかしたら1巻で完結してるのかもしれないな……でも作者コメント的にはまだ続いてるっぽく読み取れるけど……
 主人公の天は天界に勤める天使であり、人口爆発を起こした日本を舞台に、本来未来に生きているはずの女性たちをキスによって元の時代に帰すという仕事に従事している。で、ターゲットとなったお嬢様である加登レアという少女は何故か天使の行いを認識することができ、さらに記憶処理などが効かないというイレギュラーな存在である。それはそれとして彼女は非常にわがままかつナルシストで、自分が常に1番でなければ気が済まないという性格の持ち主。天とレアは協力関係を結ぶこととし、レアは自分がターゲットナンバーが1番になるために、自分より番号が若い人間を全員処理するように天に迫る。という感じのお話。
 表紙を見てなんとなく気づくかもしれないけれど、このお嬢様の瞳がやたらデカくてきらきらしているのはそういう絵柄というわけではなくて、こういう瞳が天のターゲットとなる未来から送られてきた女性の共通点である、ということは作中で説明されるけど、何も知らずに表紙だけ見たらやっぱ誤解を生みそうな気がするのでその辺の設定が何とかならなかったのかな……という気はちょっとします。面白いんだけどね。レアの人間性とか。それにしてもレアの特異性がこんなにあっさり説明されてしまうとは思わなかったけど。(もう少しストーリーの謎として引っ張るのかと思ってた)



 はい、以上です!本当はこれを書いてる時に出た作品とかもあるんですけど、それらはもう次回に回そうと思います。ブログのタイミングになってから書き始めるんじゃなくて、毎日少しずつでも記事を書いていった方がいいですね。めちゃくちゃめんどくさいんだけど……

 それから今期は、以下の作品の続刊が出ました。
・絶対に働きたくないダンジョンマスターが惰眠をむさぼるまで
・恋する小惑星
・ポストキッズ
・マリッジトキシン
カニバルカーニバル!
・花は咲く、修羅の如く
・ごくちゅう!
・つりこまち
異世界ありがとう
★茨城ごじゃっぺカルテット
江戸前エルフ
・鍋に弾丸を受けながら
★きららファンタジア
・笑顔のたえない職場です。
★サヨナラ魔法使い
・ひなたのひより
・クプルムの花嫁
☆まだ間に合う!明日処刑される悪役令嬢ですけど、スチル回収だけはさせてください!
・転生大聖女の異世界のんびり紀行
・競煙の機械箒
・僕の呪いの吸血姫

 そして、以下の作品が完結しました。
・軍人少女、皇立魔法学園に潜入することになりました。
☆ブナの森のアリア
・空っぽの少女と虹のかけら
・オカルト研は存在しない!
★星使いセレナ
☆いろどり高校合唱部より
☆河畔の街のセリーヌ
・ミムムとシララ~ドラゴンのちんちんを見に行こう~
・双子コンプレックス
・ふたりエスケープ
★地球から来たエイリアン
・桔香ちゃんは悪役令嬢になりたい!
☆殺し屋やめたい!
・しゅうまつの小日向さん
・転生したら剣でした Another Wish
・この本を盗む者は
★契約しましょ

 もしかしたら結構抜け漏れあるかも。

 ということで長くなりましたが、上半期のまとめはこれで終わりです。疲れた……また半年後にお会いしましょう。