このマンガを読んだ!2021下半期

年末恒例!このマンガを読んだ2021です!
今年は半年ごとなので例年に比べて楽ですね。今年の事情については上半期でも書いてるし、早速レビューのほうに入りたいと思います!


・完結済み

完結済みというか上下巻の読み切りとして販売されています。
フリーランスのカメラマンとして働く主人公・片爪亜生が、自宅の火災を機にドイツでの生活を始める、というストーリーで、地に足の着いた展開の漫画となっています。
登場するのはみんないい大人たちなので突拍子のない出来事からは縁遠いですが、ヨーロッパに特有の生活やごはんが紹介される、旅に出たくなるようなお話になっています。
(あとがきにも書かれていましたがコロナの影響で今は漫画のようにいきません。悲しいですね)
描かれるのはドイツでの生活についての紹介という側面だけではありません。主人公はカメラマンでありながら色覚に軽度の異常があるという障害を持っており、仕事の際には色彩を数値化するツールを併用しています。いろいろな悩みを抱える人物が交流し、それぞれの考えを深めていくというのが素敵な漫画です。ところどころに挟まるいろいろな知識も勉強になります。

これは2018年の漫画ですね。高知競馬場のメディアミックス広報企画の一環で、漫画としては1巻完結。ニコ生でのラジオ番組とかもやってたみたいです。知らなかった……知ってたら高知行ったときにその話したのに……
高知競馬場といえばハルウララのホームグラウンドですね。漫画の中には登場しませんがほんのり仄めかすような発言があります。今は空前の競馬ブームが来ていますからまた高知競馬が注目される日が来るかもしれません。絵もかわいいし。
ちょっと関係のない話になりますが、例えばスペシャルウィークは北海道、ユキノビジンは岩手、オグリキャップ笠松タマモクロスは大阪、イナリワンは東京みたいに特定の土地と結びつきが強く描かれるウマ娘が多い中で、ハルウララは全然高知っぽさがないんですよね。何故? まぁハルウララ高知県民っぽさがあるかというと疑問ですけど……

全3巻。気がついたら完結してました。ストーリー的に一区切りのところで終わっている、いわゆる打ち切りエンドのようになっています。悲しいなぁ……
ヒーロー探偵とありますが、ミステリーものではなく、無能力の一般人を主人公とするヒーローものです。主人公のニックはヒーローだけでなくヴィランとも仕事をしており、仕事内容もヒーローの浮気調査をしたりとヒーローものとしては異端な作品なんじゃないかと思います。あんまりヒーローもの詳しくないけど。
作者もガタイのいいおじさんをたくさん書きたいと言っており、ガタイのいいおじさんがたくさん出てきます。ガタイのいいおじさんが好きな人におすすめ。

全2巻。気がついたら完結していました。
クビコリは首凝りではなく“久尾狐理”、要するにこっくりさんとか九尾の狐とか玉藻の前とかそういうやつです。平安時代?から生き続けている強大な妖が現代日本でソシャゲに明け暮れたりスーパー銭湯に行ったりする現代ギャグコメディ。その割に世界の妖怪や悪魔などの関係者がたくさん登場し、それぞれ設定がちゃんとしているのも面白いです。参考文献の多い漫画大好き。普通に面白い漫画でした。これが2巻で終わっちゃうんだからおかしな時代だよな……

これはナンバリングもないし1巻完結ということでいいんですかね……?
原付型の空飛ぶほうきが出てきたりタブレットPCで魔法を発動するような世界観で、高校生をやっている魔法使いとその取り巻きの愉快な学園生活を描いたお話です。
うん。う~~~ん……あんまり書くことがない、かな……

これは2014年の漫画ですね。全2巻、無理やり終わらせた感は否めません。正直そんな漫画をここで紹介する意味とは……?という気はしますが、まぁ今年読んだ漫画なので。
魔法少女ものなんですが、その相棒となるマスコットの中の人を主人公に据えている作品です。ななついろ★ドロップスとは全然毛色が違います。
システム化された軍人・兵器として魔法少女が存在する世界観なのですが、その過酷な世界観から“洗脳”がテーマになっています。
結局特に何も解決しないまま終わった感じがあるなぁ……

・連載中

現行1巻ですが、第1集という書き方がされており、セルフアンソロジーの第1作のようなものなのかなと思います。
自動車整備工場で働く主人公がなぜかパンの移動販売車であるミムラパンのお手伝いをすることになる、という、基本的に1話完結のお話です。
それぞれに悩みを抱える人物が登場し、ミムラさんがパンで解決をするという流れが続きます。それぞれのお話は完成度が高く、すっきりとした読後感を味わえます。
今年の上半期は“丁寧な暮らし”みたいな漫画が強い印象がありましたが、下半期は“お仕事もの”が強い感じがします。ということでここからしばらくお仕事もののターンにします。

現行4巻。漫画家の主人公が頑張ったり頑張らなかったりするお話です。
基本的には明るく朗らかなお話が続くんですが、アシスタントや編集者のほかにアドバイザーや書店店員など、いろいろな人の仕事に対するスタンスが垣間見られる、お仕事ものとしても面白い作品になっています。
主人公も基本的にアシスタントに仕事しろと急かされるし過度に人に気を遣うコミュ力不足な側面があり、自己評価もかなり低いんですが、それでもひとたびペンを握れば鬼気迫る集中力でネームを仕上げていく様がカッコいいという、“バクマン”みたいな漫画とはまた一味違った漫画家漫画でした。大好きです。

現行3巻。これも漫画家の主人公が締め切りに追われながら(時々追い抜かれながら)同居人の無職の先輩と生活するコメディです。間違ってもお仕事ものではない。
現代人の怠惰の極みみたいな描写が次々出てきます。うらやましくはない。忘れがちですが百合姫レーベルです。3巻カバー裏には共依存性とか書いてます。こわ……
この人くらい堂々とした無職でありたいなぁ……


現行2巻。このタイトルと表紙だとアニメーターが異世界転生してアニメで文化交流する話みたいに見えますよね。実際は逆で、主人公以外のアニメ制作会社の人々が異世界に行く代わりに異世界人がこちらに来てアニメづくりをするという逆異世界転生ものというジャンルになるかと思います。
(ちなみに前者で言うとギャルゲづくりをする“誰が喚んだの!? ~異世界とゲーム作りとリクルート召喚~”という作品があります。どちらも状況がかなり特殊なので比較対象としては微妙かも。)
そもそもアニメの文化がない異世界の面子をアニメ制作のお手伝いに使うのは相当無理があるように見えますが、その無理をどのように通していくのかというのが見どころであり面白いです。ピクシーやスライムといったかわいいマスコットがちょこちょこ画面で動いているのも可愛らしいし、彼らもチームの一員として頑張っているので応援したくなります。
お仕事ものとしての側面がかなり強く、主人公が作画監督に挑戦したり他社の大御所(モデルはもう明らかに宮崎駿)とお仕事をすることになったりと、正直異世界ものの側面もあるのにそこまでするのか!?とびっくりしました。
コマ割りなんかの漫画表現もずば抜けて上手いです。すごい。すごい面白いです。

現行3巻ですが4巻が来年2月に発売予定、アニメも1月から放送開始です。そうなんだ。
いわゆる悪の組織ものですね。怪人開発部で企業戦士をやっている黒井津さんがあの手この手で会議をやり過ごしたり上司を言いくるめたりするお話なので、何なら上記の二つよりもお仕事もの感が強いかも……?全然そんなことないわ
アニメ化するならアニメ見たらいいですよね。よろしくお願いします。
ウルフくんかわいいね……

現行2巻。原作は小説で、こちらは10巻まで連載されているみたいです。つまりお話の面白さは保証されている……?本当か……?
舞台は不動産を扱う大企業なので一番まともなお仕事ものだと思います。主人公の部署は訳あり物件を担当するところで、オカルトホラー要素と謎解き要素があります。まともとは。
無口で気難しい俺様系イケメン上司とふたりきりで仕事をすることになります。上司はつんけんしてますがいざとなったら助けてくれます。素敵……

現行1巻。刑務作業もお仕事ものに含めていいですか?ダメ?ダメかぁ……
投獄された主人公の雑居房での暮らしを描いた作品。これは新日常系というジャンルに含めていいですか?ダメ?ダメかぁ……
ツイッターでもかなり話題になったから知ってる人も多いんじゃないかな。単行本では各話の間に読み応えのあるコラムが挟まっています。
ちなみに今年は北海道旅行で網走監獄に行ったりしたんですよ!間違えて本物の公安施設である網走刑務所前に来てしまってあわや不審者という感じになってしまったので行く人は気をつけてください。

現行2巻。宇宙開発が進んだ未来で、地球人が他の惑星を侵略する様からついているタイトルですね。
広い銀河系にはたくさんの惑星があり、それぞれの星に独自の生態系があります。そんな架空生物をテーマにしたお仕事ものになります。
舞台設定自体はかなり特殊ですが、独自の生態系に手を入れることの難しさは現実と変わりないですね。寄生虫病に自分の名前がつくの、かなり悲惨だな……
架空生物の独自の生態系が面白いだけでなく、職場の人間も一癖二癖あり、そんな中で新人の主人公ががむしゃらに頑張る、ちゃんとしたお仕事ものでした。
お仕事もののターンはここで終わりです。無職の癖に仕事を語るなとか言われそう。仕事は語ってないので……

現行1巻。ひどいタイトルだ……内容もタイトル通りです。
魔法世界で学生をやっているミムムとシララのふたりがドラゴンをはじめとした幻想生物の生殖器を観察しに行く、という観点で言えばひとつ前と同じ架空生物ものとしての見方もできるかもしれません。基本的に最悪の漫画だけど。
毎回試験で1位を撮り続けるシララに対して万年2位のミムムは最初こそ目の敵にしていましたが、ふたりでの冒険を通してかけがえのないパートナーとなっていくので百合作品としての見方もあると思います。基本的に最悪の漫画だけど。
バディものの冒険譚として熱い展開もあるんだよなぁ……基本的に最悪なんだけど。

現行1巻。昆虫と話せる少女が主人公の漫画です。架空生物の話ばかりしたので実在生物の漫画ということですね。
ドクタードリトルのようになるかというとそんなことはないです。基本的に昆虫は命が軽いので……文字通り虫の息、という状況が多数出てきます。
主人公も何かしらトラウマがあるようで虫とも人とも深く関わろうとしない感じがします。“スーパーカブ”の小熊さんみたいな。
そんな中で生物部所属の男子生徒と出会うのですが、彼は昆虫採集をして標本をコレクションするので主人公とそりが合いません。会話のできる相手の死体がずらりと並んでいたら誰だって嫌悪感でいっぱいになると思います。
それでも少し交流ができていくので、今後の展開がどうなるか気になります。
虫の言い分が聞けるだけでなく、虫にお願いをして言うことを聞いてもらうシーンは能力バトル風でかっこいいです。
ちなみに昆虫をテーマにした作品だと“麻衣の虫ぐらし”とかがありますが、そちらは昆虫の生態をしっかり目に解説しているのでこの作品とは全然違います。

現行1巻。まんがタイムきららの4コマ、テーマはバードウォッチングです。
架空生物の話ばかりしたので実在生物の漫画ということですね。芸術大学に通う主人公が、バードウォッチングを通して仲間を作ったり環境について考えたりして作品を作るみたいな、日常もののジャンルと言っていいでしょう。
特に1巻では鳥と人間の環境問題についての描写が面白いです。人間は確かに鳥の敵ですが、その一方で人間の暮らしをあてにする鳥たちもいるんだよ、という結論に着地させるのが素敵だと思います。
ちなみにVtuber中の人問題みたいな展開もあります。最近多いですよね。でもこの作品でそれを語るなら例えばさかなクンVtuberの一種であることを認めなければいけないんですが……さかなクンってVtuberですか?
主な舞台は山形市内。霞城公園も出てきます。ここ行ったんですよ。まあ住んでるやつも身近にいるんですけど……

現行2巻。美術繋がりですがファンタジー世界の住人と交流するので異世界アニメ工房のほうが近いかもしれません。
人との交流が苦手な美術部員の主人公が、美術準備室となぜか繋がったダンジョンから来た人たち(人間とは言ってない)に美術のいろいろを教えていく、というお話。
それぞれやってくる人たちが特性もあり個性的で、そもそも絵や創作の概念がない人たちと交流する際には”なぜ創作をするのか?”という根源の問いに答えを出していかなきゃいけないんですよ。我々は。面白いです。

現行1巻。今期の美術系漫画で言ったら間違いなくこれです!最高!面白い!!
芸大を目指す主人公が訳あり物件に住むことになり、そこには美術にめちゃくちゃ詳しい幽霊の六条さんがいました。
六条さんは普通に誰でも見えるし触れるしご飯も食べます。日の光にあたっても大丈夫。幽霊同居ものとしてはかなり異例ですね。
何より特筆すべきは六条さんの知識量!1巻の冒頭、いきなりプロローグから中世の顔料事情についてめちゃくちゃ語ります。大好き。参考文献の多い漫画は最高。
それでいて主人公が「絶対に美大に行かなきゃいけない」と語りつつその理由が明かされていなかったり、六条さんが自身の生前の出来事についての記憶を完全に失ったりしているあたり、いくらでもシリアスな方向に話を膨らませることが出来るので本当にワクワクさせてくれます。“江戸前エルフ”に雰囲気近しいところがあるかもしれません。本当に。大好き。

現行1巻。写真をテーマにしているのでこれも美術ジャンルのひとつにしてもいいでしょう。1巻ではまともな写真が撮れてないけど。(これはフィルムカメラの特性によるもので、彼女たちは真面目にやっています)
初見だと登場人物の繋がりとかがわかりにくいかもしれないけれど、2周目以降は味わい深く読めるようになることでしょう。僕はたぶん10周くらいしてると思います。
春から別居することになった2組の姉妹がそれぞれに遠方で交流を始めるお話で、絵柄も含めて非常にゆっくり穏やかな雰囲気が心地いいです。
その中で彼女たちは“なぜ写真を撮るのか?”という根源の疑問に対して解を出していきます。とても素敵な漫画でした。一生読んでいたい。

現行1巻。文芸をテーマにしているのでこれも美術ジャンルのひとつにしてもいいですよね?
時は大正、未だ家長制度の根付く社会で同人誌活動を目指す女学生たちを描いたギャグコメディです。ですよね?タイトルも太宰の人間失格からでしょう。
真面目に文芸で生きていくぞ!という人々の戦いの記録というわけではないのでとっつきやすく読みやすいと思います。
時代考証もしっかりされているのが良いですね。今は間違いなく大正時代ブームが来ているので、この作品からも目が離せないですね。

現行1巻。アンサンブルをテーマにしているのでこれも美術ジャンルのひとつ……もういいですね。
アンサンブルとはオーケストラと違って指揮者を立てず、少人数でお互いに音を合わせていく演奏方法のことで、吹奏楽テーマは数あれど珍しい切り口をしているんじゃないかと思います。
ただなぁ、絵はすごいきれいなんだけど……お話が面白いかどうか、となると話は変わってくるというか……なんかもう一つパンチが欲しかったかなという感じがしました。

現行1巻。2巻が来週出るそうです。
友達がいなくて日々一人でカクテルを作っている主人公が、酒吞童子の末裔である鬼の女の子の専属バーテンダーになるお話。作中では“飼い主”という言葉が使われていたかと思います。すごいなぁ~~~~
バーテンダーを主人公とする漫画は他に“シロクマはシェーカーを振れません”がありましたね。バーテンダーにとって一番大切な技術は「相手の立場を想像すること」であり、彼女も未熟ながら理想のバーテンダーになろうと模索していきます。最初は意味不明な状況に衝突したりしていたけど。
ただし鬼という怪異を相手にする都合、人間の常識が通用しない領域に足を踏み入れることの危険性がおそらく2巻で触れられることになろうと思われます。楽しみ!

現行2巻。怪異繋がりということで。ジャンルはホラーだったはずですが……?
まず初めに。この作品は全編カラーページ、絵柄がドット絵調になっており、ほかの漫画と一線を画する世界観を生み出しています。青色を基調にした色使いもあり、去年プレイしたゲーム“アンリアルライフ”を彷彿とさせました。ストーリーは全然違うけどね。アンリアルライフ、本当に面白かったです。Steam版も出てるのでぜひ。
話がそれました。この作品はホラーということで、電子ウイルス生命体が特定の感情に執着のある人間をあの世?に取り込もうとするお話です。ガチホラーっぽいですね。でもそこまでグロテスクな描写は多くはないです。なくはないので注意してください。僕はグロいのとかホラーとかすごく苦手で……でもこの作品にはそれを超える面白さがあります。
多少ネタバレになるけどいいのかな……一応ネタバレ対策として色反転しておきます。2巻の後半では、物語の主軸が怪異側に移ります。人間が怪異に脅かされるテーマから怪異が自分自身の変質に恐怖するテーマへシフトしていく様は本当に見事で、面白いです。ぜひ読んでみてほしい。

現行1巻。怪異繋がりということで。作者は"トモダチヅクリ"のGAGAGA先生です。トモダチヅクリはマジで最高。こっちも面白いです。
主人公は気がついたら妖人(あやしびと。人の形をとっている妖怪のこと)しかいない学校に迷い込み、人間界に帰れなくなってしまいます。自身を枕返しの妖人だと偽り、人間界に帰る方法を探る、というストーリー。
こっちも面白い部分を語ろうとするとかなりネタバレになってしまうな……そんな展開ある!?となってしまいますが勘のいいひとには見抜かれてしまうかもしれないので、詳細は伏せます。読んでみてね。
雪女のみぞれさんが好きです。

現行1巻ですが来月中に2巻が出るようです。怪異繋がりということで。
いやこの漫画紹介するの嫌だな……試し読みがあるので読んでみてください。僕は一切の責任を持ちません。
オカルト研は存在しない!! | マンガPark(マンガパーク)
これのことを百合コメディと称するの、許せないな……
面白いんだけど、品性みたいなものが欠片も感じられないんですよね……読むけど。めちゃくちゃ面白いんだけど……

現行1巻。今の時流に即した百合作品ってこういうものだと思うんですよね。つまり僕のストライクゾーンからは少し外れているということですが……
女子高で教師をしている主人公はその傍らインターネットお絵かきマンをやっており、それが生徒にバレて脅され、成り行きで同居生活を始め、それが先生のファンである別の生徒にバレかけて……みたいな。百合のオタクってこういうのが好きなんですか?
でもまあ同居生活を始めるにあたって雑貨店に行く回はね、かつての僕の主張に類するところがあって……僕はこういうのが好きな百合のオタクであるという十字架を背負って生きていくしかないんだ……

現行1巻。釣りの漫画です。釣りと百合で韻が踏める。2022年はスローループのアニメ化もありますし、釣り、来ますよ……僕はやらないですけど
釣り漫画だと他には放課後ていぼう日誌とかもありましたね。この作品はガチのスポーツフィッシングでオリンピックを目指す人々のお話です。
ちなみに釣りのオリンピックなんかあるの?という問いについて。近代オリンピックでは1900年のパリ五輪、万博と同時開催された大会で唯一釣りの競技がありました。他にも変な競技がいろいろあったようで、正式種目というにはほど遠いかもしれません。
この漫画はとにかく描写がカッコいい。漫画が上手すぎる。調べたらこの作者さんはこれがデビュー作みたいです。意味が分からない。ここカッコいいポイントを挙げ始めればキリがないので、ぜひ読んでみてカッコいい!!って叫んでください。最高の漫画です。

現行1巻。2巻は2月末に出るみたいです。作者は"錦糸町ナイトサバイブ"の松田舞先生です。錦糸町ナイトサバイブはマジで最高。こっちも面白いです。
実家が銭湯で歌うのが好きな主人公のひかるが世界最高のアイドルを目指すお話。街を歩いてていきなりアイドルになりませんか、とスカウトされるような話ではなく、文字通り「世界最高のアイドル」のオーディションを受けるお話です。
あくまで主人公のひかるは一般人であり、人前で歌う経験はあれど本物のアイドルに遠く及ばないという自覚を持っています。それでもいろいろな人と交流し、人生の全てを賭ける覚悟を試される様は読んでいるこちらまでピリピリさせられます。中学生にここまでのものを背負わせるのか、という驚きと、セカイ系でもなかなかないような内情描写が凄まじい、最高の漫画のひとつです。本当にすごい……

現行1巻。一番狂ったゴルフ漫画です。狂ったゴルフと聞いて“WHAT THE GOLF?”を想像するのはやめてください。
タイトルがそのまんまですね。一応無機物転生ものというジャンルはあるんですけど、スポーツものなのでそれに入るかは微妙なところです。古田敦也がメガネに転生した件!?
兄がプロゴルファーなのはタイトルに書いてますけど妹は重度のブラコンでゴルフは初心者にもかかわらず兄のプレーを見て完璧に真似することができるという才能があります。そっちのほうがすごくない?
それでいて妹はパター以外のクラブを使うという選択肢がなく、パターのみで全日本オープン優勝を宣言します。そんなことできないけど……
舞台はゴルフの超名門校・私立七十二(セブンツー)学園に入学。学園ではゴルフの成績に応じてポイントが支給され、ポイントが0になれば当然退学、生徒たちはポイントを賭けての決闘に日夜明け暮れています。最高の漫画だ……
最高の漫画でした。狂ったホビーアニメが大好き。
ちなみに2022年はゴルフアニメが2本あるみたいですね。楽しみです。僕はゴルフやらないけど……

現行3巻。これは“転生したら剣でした”の公式スピンオフ、無機物転生ものの代表としてアニメ化が決定しています。そっちはよく知らないんだけど……
なんで本編よく知らないのにスピンオフだけ読んでるの?という話ですが、絵が可愛かったからです。
このスピンオフでは主人公組が様々な異世界に飛ばされ、それぞれの世界で目的を果たさなければ元の世界に戻れないという、黒ウィズでよく見たシステムで問題解決に奔走します。黒ウィスはどれもイベントストーリーがいいですからね。
一つ目の世界では怪盗として国宝の件を盗むことになり、二つ目の世界ではトップディーバを目指すことになります。当然どれも一筋縄ではいかず、暴力での解決ができないのはもちろん、関係する人物の企みを暴いたり利用しなければいけないという一見すると無理ゲーな状況を強いられます。
総じて異世界ものとして真っ当に面白いです。まだまだ続きそうなのでこれからも期待ですね。アニメも見ると思います。

現行1巻。異世界転生もののひとつです。
主人公のヒルネが楽な生活を求めて大聖女を目指すお話。今のところバトルもなく、厄介な人間関係や国政の問題も存在しない、真の意味でのスローライフ漫画になっていると思います。こういうのでいいんだよ。絵もかわいいし。こういうのでいいなぁ……
書く内容があんまりないんですけど、本当にこういうのでいいなぁと思っています。

現行3巻。ファンタジー世界を舞台にしたミステリ漫画です。どっかで見たな。
とりあえず1話を試し読みしてみてください。
勇者名探偵 ガンガンJOKER -SQUARE ENIX-
ファンタジー設定は活きているもののちゃんとしたミステリー仕草がなされていて、信頼できることを確認して購入したんですよね。実際ミステリはちゃんとしてるし、異世界ならではの予想外の結末になることもあるし、なんだろう……僕はもしかしてミステリがそんなに好きじゃないのかな……?
今気づいたけど作者は“高橋さんが聞いている。”の北欧ゆう先生だったんですね。

現行1巻。名探偵じゃないらしいです。
副題の高校生探偵バトルロイヤルという文言がこの漫画のふざけ方を物語っていますね。高校生探偵の存在が一般的な世界(?)で名探偵に誤認された主人公が異常な状況に心の中でツッコミを入れながら目の前の事件が勝手に解決していく様を眺めるミステリ風コメディ。勘違いものというジャンルになると思いますが主人公に対する誤解が絶対に解けないあたり、何かストーリーの核になる部分が伏せられているんだと思います。
この作者は多分どんなにふざけた探偵を出してもいいと思ってますね。これはですね、正解です。

現行2巻。主人公じゃないらしいです。
なろう出身のゲーム転生ものです。シミュレーションRPGのようなゲームのサブキャラに転生した主人公が何とかしてゲームクリアを目指すお話。
ゲームのシステムはFEやポケモンを彷彿とさせる数々の“仕様”が紹介され、理想的な育成を目指す主人公の様子はちょっと前にツイッターで見た異世界RTA漫画を彷彿とさせます。存在しないゲームのバグや抜け穴を創作するのめちゃくちゃ大変だと思う。
「ストーリー中に死亡するキャラクターはレベルやステータスがゲームバランスを考慮していない設定になっている」というルールを見定めた主人公はまずは人助けを目標とし、偶然出会ったパーティを廃人仕様に育成していきます。ポケモン努力値振りの様子って一般的な育成とやってることが全然違うしあの世界のブリーダーからは怪訝な目で見られるに決まってるじゃないですか、そういった社会的立場や信頼という、本来ではゲームに影響しない部分で苦しめられる廃人主人公が見られるのは面白いです。普通に漫画的な描写もうまいです。

現行2巻。作者は“三者三葉”“未確認で進行形”の荒井チェリー先生です。その二つはアニメしか見てないけど。
小学生時代に神隠しにあった親友が6年後にそのままの姿で帰ってきた!というストーリー。基本的には小学生3人に高校生(主人公)1人のコミュニティで話が進行していきます。いいと思います。
やっぱり真っ当に漫画が面白いです。もう一人の神隠し被害者・薗部苺がいい味を出している。

現行2巻。ブラコンの妹とシスコンの兄がお互い兄妹断ちをしようと奮闘する日常コメディ。
終始朗らかな展開が続きます。妹がかわいい。兄貴もかわいいよ。
現実の妹は兄のことをにーになんて呼ばないんだよな……
ちなみに作者のよぱん男爵先生は実際にシーランド公国爵位を購入されたそうです。

現行1巻。キャンプブームにちゃんと乗れてる?
最近のキャンプ漫画だとゆるキャン△があまりにも強く、その傍ら様々な作品が軒を連ねている、というのが現在の状況かと思います。
この作品では主にキャンピングカーなどを使った車中泊を扱っている、という点では差別化できてる感じなのかな。
自動車ならではのトラブルも描かれているので車キャンプを考えている人には参考になるかも。僕は多分やりませんが……

現行2巻。自殺しようと山に行った男がそこで生活する不老不死の女性と出会い、彼女のために命を尽くそうと決意する話。
1行で説明し終えてしまった。こういう作品ではあまり描かれない行政上の手続きについてとかがしっかり描写されているのがいいと思います。

現行2巻。もう見ての通り東方のキャラクターが能力麻雀をする漫画です。聖牌戦争みたい。
主人公の妖夢は実質的に無能力なのですが、そのぶん思考を研ぎ澄まして能力持ちに挑みます。こう書くと真っ当な麻雀漫画みたいだな……もしかして真っ当な麻雀漫画なのでは……?
単純に麻雀の漫画って多くないので、東方を知ってるか麻雀を知ってる人なら楽しめると思います。

現行2巻。人の心を映す“心獣”が見える主人公は人の心の声が聴けるので人間関係に辟易しており、そんな中で心獣を連れていない少女に出会う。ネタばらしをすると彼女自身が心獣であり、行方不明の本体を探しに行く、という話。
人の心が聞ける分下世話な話が多く、総じて僕の好みではないなぁ、というのが第一印象。それでもめちゃくちゃ強い鬼の心獣を連れているクラスメイトなど、魅力的な人がたくさん出てくるので、興味があればという感じですかね。

現行2巻。荒廃した惑星・リリテアを舞台に、対立する蜂と蟻の一族の、それぞれ端くれが共同生活するお話。
人攫いから逃げてきた蟻の少女・ラムリッタが記憶喪失の蜂の少女・プリマベラ(この名前は本名ではない)に助けられたところからお話が始まり、蜂の一族とも蟻の一族とも対立する立場になってしまったふたりの戦いが描かれます。割とハードな展開が続きます。
2巻ではプリマベラに置いて行かれたラムリッタが彼女を探すために旅路を行く展開で終わるので、これからの展開がどうなるかまだまだ目が離せないですね。

現行1巻。アイドルを引退した主人公(28)が田舎に帰り、そこで出会った男子高校生に(たぶん年下に見間違えられながら)交流を進めるハートフルストーリー……なのかな。
引退してから無気力に生きていた主人公が、新しく生きる目的になる何かを模索するお話なのかもしれません。正直1巻ではあんまり話が進まなかった感があるきがします。そんなことないのかな。


以上。下半期は42作品でした。これ以外にも
・マグロ少女
・となりのフィギュア原型師
・骨ドラゴンのマナ娘
・そのへんのアクタ
・ダンジョンの中の人
江戸前エルフ
・きららファンタジア
・茨城ごじゃっぺカルテット
・クプルムの花嫁 他

の新刊が出て、

・三千世界を弔って
・スクール×ツクール
・埼玉の女子高生ってどう思いますか?

が完結しました。上記3作はどれもかなり楽しみにしていた面白漫画だったので喪失感は大きいですが、今期始まった面白漫画も数多くあるのでそれらを楽しみにこれからも頑張ろうと思います。
書いてる間に年も明けました。今年もよろしくお願いします。