ひなろじのオタクは全員OPの歌詞の考察をしろ

TVアニメ「ひなろじ ~from Luck & Logic~」見ましたか?良かったですよね!
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OP映像も普通のものと違って、コマ撮りの撮影がなされていました。(参考:製作レポート)

さて、OP曲「BUTTERFLY EFFECTOR」の話をします。

 

 

TVアニメ『ひなろじ~from Luck & Logic~』OP主題歌「BUTTERFLY EFFECTOR」

TVアニメ『ひなろじ~from Luck & Logic~』OP主題歌「BUTTERFLY EFFECTOR」

 

 このOPを初めて聴いたとき、「?」と思った人もいるんじゃないでしょうか。バタフライエフェクトって言ったらあれですよ、ブラジルで蝶が羽ばたいたらテキサスで竜巻が起こるっていう、あるほんの小さな行動が全く予想できない大きな結果を引き起こすというあれです。(参考:バタフライ効果のWikipedia)

……ぶっちゃけ、このタイトルなら「ようこそ実力至上主義の教室へ」のOP「カーストルーム」にも当てはまる気がします。歌い出しが「キラリ蝶が飛んでった 砂埃が大地に舞う」なので。

 

 この違和感、TVサイズでは分かりません。フルサイズを聴くとこの曲が何を言いたいのかがわかると思います。要するに、

・今しか出来ないことをやろう

・どんな経験も無駄にならない

ということ、そしていちばん最後の曲名を回収する歌詞でのメッセージが最初の歌詞と呼応していて、

・刺激がないなら自分から動こう、いるかもわからない誰かのために先陣を切ろう

ということを言っているんですね。良い歌詞だと思います。

 

 

もちろんこれで終わりじゃないですよ?このメッセージとアニメ本編のつながりについてです。ここから先はアニメを見た前提で話を進めていきます。なのでネタバレ注意ですよ!!

 

このアニメのメインの登場人物はリオンとニーナなんですけど、2人は同じ寮で学園生活を送りながら友情を育んでいくんですが、この2人の関係性は他の多くのアニメで見られるそれと少し違う部分があります。それは、お互いが別々の悩みを持っていて葛藤があり、それが交差しないという点です。具体的に言うと、リオンは合体状態時にその盟約者の持つ影響を多大に受け、自我の確立に不安があること、ニーナは一刻も早くALCAに戻り、前の仲間たちと共に戦う日々に戻ることを目標にしていることがあり、これが10話まで並列している状態で話が進みます。

このOPを聴いていると、むしろ主人公はニーナのような気がしてきます。ニーナは目の前の敵と戦う日々を送っていただけなのに、その活躍がTV放映され、遠い異国のリオンに多大な影響を与え、結果としてリオンはニーナの元へやってきました。ニーナはこの結果を全く予想していなかったはずです。そのニーナが無意識にリオンに与えてきた影響こそがバタフライエフェクト……?という意識を持ちながら最終話を見ました。

いやー凄いですね、かなり衝撃を受けました。

こちらの期待に応えて、さらにそれを上回ってくるストーリーの素晴らしさがそこにありました。要するに、ニーナも無意識にリオンの影響を多大に受けていたということです。1話の出会いに始まり、お花見、定期試験、年越し、その他諸々のイベントでニーナも最初の印象から大きく変わりましたが、その変化に最初は僕は気づきませんでした。

2人のうちどちらの視点で見るかでこのアニメの感想は大きく変わると思います。しかし、そもそも2人の視点で独立して話が進んでいくというこのスタイルこそこのアニメの素晴らしい点なのではないか、そういう風に思います。

いやもっと素晴らしい点は沢山あるんですけどね。変身シーンや戦闘の作画もそう、万博の野望や瑞希の想いや、それらをすべて吹き飛ばす11話とか……