このマンガを読んだ!2024春(第1四半期)

 気がつけば電子書籍(honto)で購入した漫画が1000冊を超えていました。厳密には漫画以外も含むけど、たぶん漫画だけでも今は超えてると思います。仮に平均1冊750円とすると……いやでも意外と安いな……安いよな? 今回もよろしくお願いします。
 さて、早いもので2024年も1/3が終了しました。早すぎない……? この3ヶ月間、僕自身は特に代わり映えのない日々を過ごしてきましたが、たとえ自分自身がそうでも世の中の方は目まぐるしく変わってきています。例えば、そう……新しい漫画が発売されたりとか。
 そういうわけで今期も元気に、このマンガを読んだ!更新していこうと思います。よろしくお願いいたします。


 現行1巻。とりあえず今期はまず信頼のおける作者さんゾーンから入っていきましょう。こちらの作者の有馬先生は『はんどすたんど』の人ですね。はんどすたんどは2016-2018年で、その後しばらく音沙汰が無かったというか。きららファンタジアのサイト内漫画とかを描かれてましたが、この度晴れて新作発表となりました。誰目線でこのブログ書いてんの?
 きらファンの時もそう思ってたんですけど、有馬先生の作風というか、この作品も含めてノリがほとんどはんどすたんどまんまなんですよね。とはいえはんどすたんどは最高に面白いので全く問題ありません。
 こちらの作品のテーマはピアノ連弾。タイトルのエイティエイトは一般的なピアノの鍵盤の数を表していると思います。ハチャメチャな主人公が1話からいきなり実家のグランドピアノを寮の自室にクレーンで搬入するところから始まるハチャメチャな漫画です。1話でいきなり重機が出てくる美少女日常漫画、『ピコン-PIQUANT-』を思い出していいですね。
 総じてスピード感とパワー感にあふれる楽しいコメディ4コマであり、それでいてちゃんと締めるところは締めててちゃんと面白い漫画だと思います。大好き。最高!

 現行1巻。こちらは『錦糸町ナイトサバイブ』『ひかる・インザ・ライト』の松田舞先生です。この作品は先の2作と比べて扱ってるテーマが軽くてとっつきやすい感じはあると思います。
 主人公は高校1年生で、故障のせいでサッカーができず無力感のある日々を送っていたところ、有名な変わり者の先輩から「ハイパー帰宅部」なる謎の部活動(部活動ですらない)に勧誘される、という話。まだラブコメっぽくないけど裏表紙情報によるとラブコメらしいです。
 このヒロインの先輩(直帰ちゃん)のキャラがいいというか、変わり者と言われるだけあってロマンに満ち溢れた小学生のような価値観を持ってるキャラクターをしていて、一周回ってなんかいいキャラをしている風な雰囲気を醸し出しています。俺は騙されないからな……
 そんなこんなで薄っすらラブコメの雰囲気がある高校生日常ものって感じで普通に読んでて楽しい漫画だと思いました。それにしても主人公とヒロインの苗字を同じにすることで自然な流れで名前呼びにするの、大発明ですね……あとソフトボール回の「ホームに帰る」というルールを「帰宅」という概念に落とし込むのも、妙な解釈によって自己を強化する能力バトルみがあって良かったです。

 3巻完結。気がついたら終わっちゃってました。作者のくろは先生は『帰宅部活動記録』とかの人ですね。くろはさんレベルになるとなんの説明もなくアザラシを出しまくっていいらしいです。
 普通の男子高校生をやっている主人公のもとにいきなり天使のミミエルが(物理的に)堕天してくるところから物語が始まる、天使同居系ギャグコメディになります。
 こういう系の作品といえば最近で言っても(広く取ると)『ガヴリールドロップアウト』『愚かな天使は悪魔と踊る』『終末の花嫁様』『ワンルーム、日当たり普通、天使つき。』など枚挙に暇がありませんが、この作品がそういうものと一線を画しているのが、このミミエルがちゃんとキリスト教に準拠している天使であるというところになります。悪魔や他の天使も出てきません。ミミエルは人間の常識を知らないので異文化交流コメディの側面もあり、かつところどころに聖書の引用が出てくるので勉強になります。前に『河畔の街のセリーヌ』を読んだときに聖書の引用で会話するのかっけえ……となったので。とはいえこの作品はギャグなので文面の勝手な解釈による強引な適用をボケとして出してくるのでお固くなりすぎないのがいいですね。微塵もかっこよくはないです。
 くろは作品なのでところどころに下ネタが挟まるみたいなところはありますけどくろは作品なのでギャグの質は高くて面白かったです。まさか3巻で終わるとは思ってなかったのでラストの急展開には驚きましたが、総じて良い作品でした。

 現行1巻。これは新作というか続編ですね。詳しくは四十七大戦(マガジンポケット、全14巻)を読んでください。
 僕もあれを読んでこんな感じで終わるのかぁ……と思っていたら作者側も不服だったのか自費出版の形式で続編が出ました。クラウドファンディングによって紙の単行本も出たらしいです。
 前作ではしばらく中国地方編、次に四国が出て九州……といった形で全都道府県が登場するにはかなりの期間がかかりましたが、今作は1話から48キャラクターをすべて登場させることができるという続編の強さみたいなものが出ていて良かったと思います。
 サラッと書きましたが今作のタイトルのプラスというのが単純に続編ですよという意味のマークというだけでなく、今作の根底に関わる「48個目の都道府県」を表しているというのも面白いですね。オタクが大好きなやつじゃん……
 作者の一二三先生のツイッターを見てると色々大変そうな状況が散見されてお気の毒な気持ちになりますが、今後も変わらず頑張ってほしいですね。

 現行1巻。これは『熱帯魚は雪に焦がれる』の萩埜まこと先生です。はにがれの人、こういう作品も描けるんだ。
 時は1990年代、舞台はドイツ。精神疾患により常に猫頭の男ピートが見えており、かつ祖国フランスで指名手配をされている主人公・テオドールが脱走癖のある孤児院暮らしの少女・リノアと出会い、なんやかんやあって行動を共にするようになり、まったく関係がなかったはずの2人の過去が少しずつ解かれていく……みたいなお話です。本当に前作と毛色が違いすぎる。
 ミステリ風味でありながらいわゆる探偵役がおらず、全員が全員腹に一物抱えていながら勝手に動いていくという、マーダーミステリを傍目に見ているような(?)感じの物語だと思います。まだまだ始まったばかりですが続きが気になります。

 現行1巻。こちらも近年珍しい、まるで戯曲のような作品です。
 女王、貴族、商人、女娼、メイド、女優、異民の7人の女が居合わせた列車から物語が始まります。異民はテロを目的として列車に乗り込んでおり、捕らえられて殺されるわけですが、その死に際に「お前たちは殺される」と予言めいた言葉を残します。その後、その言葉の真意を調査したりする中で、他の人物が一人一人非業の死を遂げていく……というお話です。割と運命じみた理不尽な死はどうしようもなく、ホラーというより不条理文学という感じがします。
 単純に一人ずつ死んでいくのではなくそれぞれに自分の過去や罪を清算するかのような描写があり、さらにそれらの運命に間接的に影響しているソレイユという少女の謎など、運命は避けられなくても先が気になる展開になっているのが面白い所だと思います。
 とにかく、昨今の流行からは逸脱しているのは間違いないと思います。こういうのももっと評価されてほしいですね。

 まんがタイム枠。タイトルの古臭さみたいなのは流石にちょっと否めないかな……
 富山県富山市で暮らす元トップアイドルの一花が、たまたま江戸時代からタイムスリップしてきた芙蓉とともにもう一度アイドルをやるというお話。忍者とアイドルという、あまり無さそうな組み合わせが面白いです。いや、アイマスにいたっけ、でもあれガチの忍者じゃないからな……
 主人公の一花が結構楽天的な性格で、芙蓉のこともはじめはガチのタイムスリップ忍者だと認識してなかったあたりもおもしろポイントですね。それくらいのほうが物語の牽引役としてはいいのかも。
 はじめの方はそうでもなかったけどご当地要素が入ってくるのもいいですね。富山県といえばアニメは『サクラクエスト』、漫画は『アフターアワーズ(3巻のラストだけ)』等があるっちゃあるけど、それをメインにしたっていうのはあんまりない気がします。実際富山に行くとドラえもんがいっぱいいたりするんですけど、別にドラえもんも富山の話ではないですから、そういう点でも今後が楽しみですね。

 現行1巻。これすっごい面白い……
 主人公は根暗なオタク気質の女子高生・つむぎ。推しである歌い手・miraiが突然無期限活動休止宣言をして虚無になっていたところ、クラスの嫌な奴が実はmiraiその人であったことを偶然に知り、2人で再出発を目指して活動を再開していく、というお話。最高……
 お互いに人間性が微妙にアレで、しかもお互いにそのことについてチクチク言ってばかりなわけですが、それはそれとしてそれまでの長い時間歌い手とファンの関係性で、心の底では互いに信頼しあっているというのがすごい良いですね。本当にすごい良い。最高……さらにそれはそれとしてお互いに表現者としての矜持、ファンとしての矜持をしっかり持っていてそれを揺るがさないのもすごい良いです。最高……
 あとこの2人以外にも登場人物は当然いるんですけど、みんなしっかりキャラが立ってるのもいいですね。作曲家のぼっちちゃんみたいな人も面白いし、委員長も抜け目ないし、絵描きの人は創作に対する意識が高くてすごいなあ……最高……
 タイトルもカッコいいですね。これはこの2人が休止明けに作った曲のタイトルとなっているんですが、このタイトルがこのストーリーのテーマ全体を包括している、と、言える……言えるんだよな、たぶん。デメリットとしては略しにくい呼びにくいというのはあると思います。ちなみに公式ではえすぷいという略称を使っているようです。浸透するなら何でもいいんだけど。
 やっぱこういう音楽系の漫画はアニメ化した時に映えるんですよね。MVとか作ってるし。頼むぞ……

 現行1巻。TRPGをテーマにしたキューン作品です。
 異常に運が悪い主人公がTRPGをやるサークルに勧誘される話。システムは作中で明言されてはいないものの、有識者曰くソードワールド?がモチーフになってるっぽいです。グループSNEという団体が監修に入っているので。
 TRPGをテーマにした漫画作品ってあんまりなくて、そういう点ではチャレンジングな作品なのかなと思います。僕はTRPGやったことないんですけど、TRPGの面白さとかあるあるネタを漫画で連載していくのって難しそうな気がするし……今のところはTRPGそのものよりもそれに付随するサークル活動のわちゃわちゃが楽しく描かれてるのかな。その路線でずっと行くのかどうなのかはちょっと分からないですが。

 現行2巻。これもキューン作品で、その中でもかなり典型的なやつのような気がします。
 一言でいうと喫茶店でアルバイトをする人たちのお話。タイトルにメイドとついていますが、いわゆるメイド喫茶ではなくメイド風の制服の喫茶店という感じだと思います。
 乱暴な言い方をしてもいいのならティッピーのいないごちうさというか、ドSコンセプトのないブレンド・Sというか、なんかそんな感じの作品です。絵は可愛いしお話が面白くないわけでもないんだけど、そういう先人と比較するとパンチは足りないのかな、という感じはなきにしもあらずという感じはしなくもないというか。
 でもそれが決して悪いというわけではなくて、例えるならば真水みたいな作品なのかな、というか。味覚を刺激するわけではないけどその分クリアでごくごく飲めるし、さらにそれは人体には必要不可欠なものですから。本当にこの例え合ってるか?これを水みたい!ってごくごく飲んでるの、他人から見たら異常な風景なのかもしれないな……
 あと急に名古屋要素を押し出してきます。そういうのすごい良いよ。

 現行1巻。『銀のニーナ』の人の作品です。僕それ知らないんですけどね。
 魔法使いの8歳の女の子・ロペが修行のために日本にいる魔法猫を探す目的で大学生のサクラのお世話になりながら頑張る、というお話。
 時々バトルはあるものの基本的にはほんわか日常ストーリーって感じです。うん。それ以上に特筆することは、特に、ないかな……

 現行1巻。ワーカーホリック生徒会コメディです。
 重度のワーカーホリックで仕事をしていないと手が震える生徒会長・モクコをなんとか休ませようと頑張る副会長・うゆのお話。労働の話しかしないバージョンの『かぐや様は告らせたい』みたいなものですね。(?)アプローチとしてはひたすらマッサージをしたり、入眠効果の高いお茶を飲ませたり、何も無い部屋に監禁したり。本当に回を追うごとにやり口が直接的になっていくというか、大喜利の回答みたいになっていってシチュエーションだけでも面白いです。
 実際のところは全然バトル漫画ではないけど、心理戦が入ったり急に描写がバトル漫画になるのも面白ポイントですね。こういうところも初期のかぐや様に近いんじゃないかなと思います。

 現行1巻。バトルもの……バトルものか……?
 自殺を考えていた主人公の元に謎の脱走軍用アンドロイドが転がり込んできて、それが見た目が亡くなった妹に似ているということから面倒を見たり面倒に巻き込まれたりするというストーリーです。
 タイトルにある通り地雷系ファッションが出てくるんですが、なんかこのアンドロイド及び妹の趣味であるというだけで、あまり深い意味はないのかな……いや、でも重大な伏線かもしれないからな……
 今のところは単発的なお使いをやってる感じで、ストーリーや世界観の深淵は未だ見えてきていません。なんで秋葉原が滅んでるの?まぁ、そういうところも追々説明があるんじゃないでしょうか。

 現行1巻。イギリスを舞台にしたヒューマンドラマ的な作品だと思います。
 ロンドンの芸術大学を中退?したオスカーが祖父から相続した田舎の屋敷(フォレストアイビー)に越してきたはいいものの、まずその屋敷はすっかり廃墟と化していて人が住める状態ではないということ、雇ったはずの家政婦として何故か6歳のエヴィという女の子が来ていたことという2つの問題に直面します。反りの合わないエヴィと協力しながら家を住めるようにしていこうというお話になりますが、その上でオスカーが抱えている絵を描くことに対する心理的なトラウマを克服していくとか、エヴィの抱えている家族関係の問題を解消していくとか、そういった点もテーマになってきます。すごく『針と羊の舟』みたいですね。続きも楽しみです。

 現行1巻。これも田舎暮らし系の作品と言えるかなと思います。舞台は伊豆諸島最南端の青ヶ島です。
 高校卒業のタイミングで埼玉から(なぜか)引っ越してきた主人公・碧子が島特有の過酷な生活に適応するため頑張る話です。
 ……うん。今のところはそれだけ、ですかね。何というか、何かが足りないというか……ストーリー、キャラクター、緩急、ギャグとシリアスの比率、うーん……

 現行1巻。テーマはオタクの婚活です。おぉ…… いや、いつも通りフラットな視点でいきましょう。
 主人公のヒカリ(32)が推しのイベントで偶然高校時代の友人と推し声優が結婚していることを知り、精神がぐちゃぐちゃになったうえで自分も声優と結婚できるように頑張る、みたいなお話です。よくSNSの広告に出てくるオタク向け結婚相談所のとら婚が取材協力としてクレジットされています。とはいえ1巻ではSNS婚活→マッチングアプリ→結婚相談所という段階を踏むのでそれが出てくるのは後半以降ですね。ようするに進研ゼミの漫画のような結婚相談所の宣伝漫画というわけではなく、ちゃんとしたコメディ作品になっていると思います。そう信じさせてくれ。1巻終わりの現段階でまともに男性キャラの登場人物はいません。
 僕自身は結婚に1ミリも興味はないんですが、SNSで見る結婚相談所の中身がどうなっているとか、そのサービスを実際に利用するうえでの諸々の仕組みとか、そういうことを知れるという点では勉強になる作品だと思います。ちゃんとこの主人公が頭おかしいところも好感が持てます。この絶妙な作画もすごいですね。
 この主人公とそれをサポートするまともな妹の構図、どこかで見たことがあると思ったら『コミュ症だってモテたいの!』でした。あっちの主人公は20歳でしたが、こう、時の流れの残酷さというか、怖さみたいなのをひしひしと感じますね……絶対自分事として捉えたくないぞ……

 現行1巻。歴史系ラブコメ、でいいかな。何それ?
 とある大学の文学部に所属する主人公(タイムスリップしてきた紫式部と同居している)が同じ学部で同じアパートに住む3人のヒロイン(それぞれ清少納言ラファイエット夫人、不明な人物と同居している)とラブコメする話です。なんて?
 えー、そういう感じで平安時代の恋愛についてアドバイスをもらいながらラブコメをする、という趣旨はまあいいんですが、これは僕自身にラブコメを楽しむ才能がないからでもあるんですけど、ヒロインを複数人出してくるのも何なんだって感じがするし、キャラ付けのためなんだろうとは思うけど完全にアウトなレベルでのストーカー気質なヒロインがいるのもストーリーの面白さに寄与しているというよりもむしろ怖さが打ち勝ってしまっているのではと感じました。これは単純に自分の感性の問題だろうけど。でもこれ、登場人物ここからあんまり増えなさそうな気はするけど(まだ隠してる人物いるし)、どうやって収拾つけるんだろう……

 これは1巻完結。海洋生物系異種族ラブコメ……ラブコメ? ヒューマンドラマ、ですかね。
 ”ヒトガタジョオウガイ”という人魚のような貝の仲間を巡る物語。見た目がヒトっぽいだけでなく普通に人語を解します。そのためこの生き物の扱いをどうするかみたいなのでひと悶着あるというか、あんまりストーリーの話をしすぎるとネタバレになっちゃいますね。1巻完結なので。
 かなりこの主人公の努力や過ち、その後の人生の歩みとかを見ていると、ラブコメとは違うジャンルと言って問題ないんじゃないかなと思います。読了感のいい漫画でした。
 それはそれとして、1巻完結の似たジャンルのお話として『深海ランデブー』を思い出す作品ではありました。読み返してみるとぜんぜん違う内容なんですけどね。でもどっちも良い漫画なので。

 現行1巻。これなぁ……
 女の子とイチャイチャしたい大魔術師がいろいろな騒動を起こしたり巻き込まれたりするという、性癖バトル系異世界ファンタジーです。何それ? ラブコメ……ではないかな、どちらかというとロードムービー系というか旅ものというか? タケシしか出てこないアニポケ、みたいな……本当か?
 結構下ネタが飛び交う下品な漫画ではあると思うんですけど、それはそれとして他人が性癖開示してるところってたしかにそのままおもしろギャグになり得るのは発明だなとは思いました。あのスラムダンクパロディのシーンマジで笑ったので。面白いか面白くないかでいうと間違いなく面白いんですけど、それはそれとして人に勧めるのは憚られる系の作品ですね。各期間1つはあるやつです。

 現行1巻。なろう出身のコミカライズ作品みたいです。
 とある日本の田舎町で過ごしている女子高生の家の隣に異世界から魔王が引っ越してくるという日常系コメディです。魔王とは言うけれど特に害をなすわけでなく、あくまで異文化交流コメディって感じです。特筆事項は、ちょっと難しいですが……まぁ普通に面白いんじゃないでしょうか。

 現行1巻。これは不動産系逆異世界転移系コメディです。たぶん。
 江東区豊洲のマンション建設予定地に突然魔王城と魔王と勇者が転移してきて、しかも魔力不足で帰れない。建設予定のマンションの保証もしなければならない。そういうわけで魔王城を物件として売り出し、人を住まわせて魔力を貯めようとそういうお話になります。
 こっちの魔王はちゃんと魔王していて、契約魔術で今のところは人に害をなしてはいませんが、その気になればいつでもそうする準備はできているという狡猾さがあります。やっぱ魔王はこうでなくっちゃな。
 キャラクターも多彩でバランスが取れていて、普通にコメディとしても面白いです。まだあんまり法律や税金などの詳しい話はしていないですが、そういう点でもこれからしなきゃいけない話は無限にあるはずなので、今後も楽しみですね。

 現行2巻。なろう出身でアニメ化も決まっているそうです。
 これはすごくちゃんとしたSFファンタジーバトル作品ですね。不死の魔王が勇者に敗れ、500年後に復活したときには元のファンタジー世界が機械文明の世界と融合しており、さらに不死の軍勢は壊滅、魔王の側近の一人が都市の実質的な支配者と化しており対立し、さらに魔王の力の源である信仰力も失われており、しかも都市のサービスを享受したり魔法の発動をサポートするためのファミリアという端末も付けられず、どうしようもないハードモードから再起する魔王の物語です。
 巨大な体制社会に反逆する個人という観点では『ニンジャスレイヤー』みたいな話なのかなと思います。ストーリーの流れも基本的には理にかなっているし、バトルシーンの作画がすごくてそういう観点でもいい漫画だと思います。
 2巻のラストではこれから500年越しの勇者と魔王の共闘という一番アツい展開をやってくれそうで、続きも楽しみです。

 現行1巻。小説のコミカライズです。
 これは小説が現在4冊出ていて、うち3冊はだいぶ前に読んでるんですよね。それのコミカライズということで、ストーリーは(だいたい忘れてるけど)把握しているけれども一応読んどこうということで購入しました。ちなみにこの1巻のストーリーは小説版の1冊目なので2018年に世に出ている作品ということになりますね。あの頃からずいぶんとAI技術は進歩してしまって……
 ストーリーとしては、探偵と犯人のAIを作って研究していた主人公の父親が密室で殺害されてしまい、主人公が部屋で発見した探偵AIのプログラム(相以)とともに事件を解決していこう、という内容で、人工知能が陥りがちな諸問題を事件解決とは別に解決しなければいけない、というのが面白いポイントなのかなと思います。ミステリとしては小説3冊目の四元館の殺人がこう……ファンタジーミステリとして結構面白くて印象に残ってます。コミカライズでそこまで行くにはどのくらいかかるだろうな……
 漫画版だけ巻末におまけ4コマがついていて、本編の内容を基にしたちょっとしたギャグをやっているんですが、この4コマを読むだけでも漫画版を買った価値はあったかなと思いました。

 現行2巻。今期最後は悪役令嬢ものです。これ本当に悪役令嬢ものか?
 過労死した主人公がやり込んだ乙女ゲームの世界に悪役令嬢として転生してしまった!と書けばもう非の打ち所がなくそうなんですが、この乙女ゲームというのが問題で。このゲーム(通称『桜散る』)の舞台は平成初期の日本、正史とは異なり日本が大戦で早期に講話したことで無条件降伏せず、華族や財閥が生き残った世界というすごく絶妙なIFの近代日本を舞台にしています。つまりこの世界で悪役令嬢ムーブをするためにはこの時代の経済や法令のシステムを熟知していなければならないということで、この漫画は要するに近代日本財閥経済バトルものとしての側面が色濃く強い作品になります。この主人公は自身の破滅を回避するために、これから日本が直面する「失われた20年(30年?)」を回避し、日本経済を救うことを心に掲げて行動することになります。本当にすっごいかっこいい……
 経済学を扱う漫画として比較対象は『ハイパーインフレーション』とかになるのかと思いますが、あちらは金本位制や兌換制度を取り扱った貨幣制度の興りの経済学だったのに対し、こちらは株式や債券などの存在する近世の経済学を扱うので別物の面白さがあると思います。まぁ僕はどっちにも全然詳しくないのでよくわからずにすごいなーって思いながら読んでます。1巻では主人公の家である桂華グループ極東銀行の不良債権処理、2巻では北海道開拓銀行(史実では「北海道拓殖銀行」)の経営破綻を日銀特融と証券局を巻き込んだ逆さ合併とTOBによって回避するという、正直こうやって書いててもよくわからない高度な処理で日本経済を立て直していくぞとそういうお話になります。これ本当に悪役令嬢ものか?
 総じて意味わからないけど面白いです。強い意志を持って身を切る覚悟で物事に取り組む人間というのは輝いて見えるというやつですね。ちゃんとしっかり読み解けば経済史の勉強にもなると思います。それが現代の経済にどのくらい役に立つのかはわからないですが。まだまだ作中の年代としても始まったばかりなので、これからの展開も楽しみですね。

seiga.nicovideo.jp
seiga.nicovideo.jp
seiga.nicovideo.jp

 最後はニコニコ静画に投稿されているWEB漫画です。このブログではほとんど商業漫画しか紹介しないんですが、ちょっとこれは別格なので紹介します。ちなみに他に注目しているWEB漫画(単行本が出なさそうなもの)としては『あの頃の青い星』『のんびりジャーニー』があります。そっちもよろしくね。
 ハトは4コマ漫画です。ジャンルとしてはシュール系で、強いオチもなく投げっぱなしみたいになってるような回もあるんですが、何より特筆すべきはその量ですね。恥ずかしながら最近知ったんですが、この作品は現在2900ページ以上あり、現在も1週間に10ページのペースで更新され続けています。なんとなく面白いなぁってダラダラ読んでたら本当に無限に読めてしまうという恐ろしい漫画です。僕は自制心を働かせながら1ヶ月くらいかけて現在存在する分を読了しました。でも今時々2周目入って読んでます。そのくらい中毒性があって抜け出せないシリーズということで、みんなもこの沼に落ちよう。


 以上です。いつも通り10000文字以上の長文ブログになりました。最後に今期の続刊と完結作を紹介して終わります。
(タイトル前にスペースを入れてるのはまだ読んでないやつです。このブログの時期になるとちょっと積むので読み終わってから記号を入れていくことにします。)

 以下の作品の続刊が出ました。

・ガレキ!-造形乙女の放課後-
異世界ありがとう
・スカベンジャーズアナザースカイ
異世界最強、日本でJKと婚活する。
★偽りのマリィゴールド
・凶乱令嬢ニア・リストン
☆乙女の地球の走りかた
★花唄メモワール
江戸前エルフ
・おそとごはんをご一緒に
・虫の皇女マユの旅
☆友達が私を理解らせにくるので勝利の女神の力を借りてこっちも理解らせにいきます。
・エレナの炬火
★竜医のルカ
★♀ガキとおじさん
ごきげんよう、一局いかが?
★聖女はとっくに召喚されている。日本に。
☆この世界の攻略本を拾ってしまいました
★シスター様の仰せの魔々に
☆志摩風さんのAクイック
・マリッジトキシン
 クプルムの花嫁
 聖女に嘘は通じない
☆つばめアルペン
☆逢沢小春は死に急ぐ
 恋より青く
★つりこまち
★絶対に働きたくないダンジョンマスターが惰眠をむさぼるまで
★のんびり大聖女の異世界のんびり紀行
 恋文と13歳の女優
★魔女は満月に咲く
 クズ浪人生、人生が辛いので夜のお姉さんを呼んでみた
 ひなたのひより
 酒と鬼は二合まで
 変人のサラダボウル@comic
 魔法使いロゼの佐渡ライフ
 スライム娘は侵食したい!
 無能なナナ

 そして、以下の作品が完結しました。

☆宙-CHUU-
☆推しが死んだのでタイムリープして生存ルート確保します!
☆メールブルーの旅人
・#ゾンビさがしてます
ピエタとトランジ
★おかしなエルフと女子高生
☆ヲトメは義母に恋してる
・メスガキのいる喫茶店
☆茨城ごじゃっぺカルテット
☆紡ぐ乙女と大正の月
☆奇妙で奇怪な日常譚!
 ペンションライフ・ヴァンパイア
 冒険は呪われたあとで

 いや、色々終わりましたね。春は別れの季節というか、でもどの季節でも変わらず出会いと別れを繰り返してる気もします。自分にできることは漫画を探して買って読んで感想を書くくらいなので、できることを今後も続けていけたらなぁと思います。それではまた。

このマンガを読んだ!2023冬(第4四半期)

 今年一年お疲れさまでした。年末のブログなので今年の振り返り風に見えるかもしれませんが実際は今年の9~12月の振り返りです。Amazonの注文履歴みたいな表記だな。それより前のは前のブログを見てね。

 いつもだったらクソ長いブログ書くのも読むのも嫌になってくるところだと思いますが、今年から年4更新にしたので労力は半分です。パッと書いて心残りなく新年を迎えたいですね。ちなみに今回紹介する作品は26タイトル。前回は18タイトルでした。そっかぁ……

 それでは始めていこうと思います。

 現行1巻。今期ベストはこれかな。
 パン屋さんで働く女子高生たちによるお仕事日常もの、ですがそれだけではありません。その本質が何なのかはまだ明かされてないんだけど……
 お話の構造が難しいけど、祖父の跡を継いでパン屋の店主を務めている恵理と、この街に引っ越してきた麦のダブル主人公もの?みたいな感じだと思います。
 表紙とかあらすじとかを読むと絵がかわいいだけのゆるふわグルメ系日常ものなのかな、と思わせてきますし、1話とかを試し読みしてみると微妙に会話が噛み合ってなかったり展開が唐突すぎたりで一見すると完成度の低い漫画なのかな、と思わせてくるのは事実です。
 ですがこの作品の本質的なテーマとして『麦の隠している秘密について』というものがあり、随所に見え隠れするこの秘密のヒントを中心に展開が進んでいく、という観点で読解を進めていくとすごく面白い作品と言えると思うんです。(この話はある知人に力説してもあまりピンと来ていない様子でしたが)麦は確かに主人公の一人であり、基本的に彼女の主観で物語が展開していくわけですが、その彼女自身に物語のキーとなる大きな秘密があり、それを読者を含めた全員に意図的に秘匿しているのが面白いというか……要するに、物語の展開の主観は麦の視点だけど、お話としての主人公は恵理ということ……なのかな。読解を深めれば深めるほど面白さに気付ける作品だと思います。
 そういう点で言うとお話としてテンポが悪い所にもちゃんと読解のヒントが隠されているし、そういう点でも信頼できる作品と言えると思います。恵理のスタンスも人間関係に難があることを自覚しているので、麦の秘密について気にしていつつもそのことについて追及しすぎるのも良くないとしていてそれもいい感じです。こう……適度なもどかしさを楽しめる人におすすめの作品でした。
 なんでモブにサラッとウサギの獣人混ざってるんですか?そういう世界観?
  現行1巻。これはずっと単行本を待ち望んでいた作品でした。
 廃道というのは要するに使われなくなった道のことで、廃道を探索する趣味を持つ人たちのことをオブローダーと呼ぶそうです。で、この作品はまぁ、分かりやすく例えるなら『ラーメン大好き小泉さん』の廃道版です。なんだそれ。
 かわいい転校生と仲良くなりたい主人公が彼女の趣味である廃道探索のお供を名乗り出るという感じで基本1話完結的なストーリーです。小泉さんと比べてこの作品のヒロインはもう少し愛嬌というか可愛げがあるのが特徴的ですかね。
 この作品は漫画部分だけでなく、各話の合間に挟まるコラムも面白いです。何回も何回も言うけどコラムが充実してたり参考文献がびっしり書いてある漫画が大好きなので。実際に廃道探索に行きたくなるような楽しいコラムですが、廃道探索はリスキーな行為なのでそこは注意しないといけないですね。

 現行1巻。これも地図を見て外を歩く(走る)話です。とはいえ分類上はスポーツものですが。
 扱っているのはアドベンチャーレースという競技です。コンパスと地図を頼りに指定されたチェックポイントを周る、オリエンテーリングみたいな競技ですね。どちらも薄っすらとしか知らないのであまり詳しい違いはわからないですが、この作品内で取り上げられているアドベンチャーレースでは藪の中や登山道を外れた場所などにチェックポイントが置いてあり、普通の登山以上に読図やルート選択の技能が求められるようです。面白そう。
 この手の作品は序盤に知識のない主人公が適当に山に入ったりするのがちょっと緊張感ありますよね。(やまさん等)ただこの作品では結構主人公にガッツがあるのでそこは安心です。それよりこの主人公に付き合わされるポケモンSVのボタンみたいな人がすごい頑張ってるのでそっちのほうが印象に残っています。
 競技の性質上地図とにらめっこする時間が長くなるのですが、見通しの良いところだと実際の景色を見ながら効率的に読図できるというのは面白い観点だと思います。何よりかっこいいんですよね、実際に見えているものが「これは何」ってちゃんと説明できることって。(あの頃の青い星等)総じて面白い作品でした。

 現行1巻。これも同じくスポーツもので、シンプルなバレーボール漫画です。ちなみに先の作品と同時期にCOMIC FUZで始まった同期作品ですね。
 スラムダンクとかAKIRAとか進撃の巨人のパロディやったりしていてかなりコメディ色の強い作品になっていると思います。『宙-chuu-』と比較するとこっちは今のところバレーのプレイそのものより人物関係や日常的なところを面白く描写しているのかなという感じですね。敵味方ともに面白い人がたくさん出てきてキャラが立っているのはスポーツものとしてちゃんと必要な要素が分かっていて好印象です。(誰目線?)ちなみにこの主人公も相当面白キャラしてます。
 全体的に明るく楽しい作風ではあるんですが、ちゃんと締めるところは締めていて、迫力あるAクイックの見開き描写やそれに対するそれぞれのリアクションも面白いです。1巻では初の練習試合が始まったところで、実際面白い試合が見られるかどうかはこれからですね。

 現行1巻。作画担当は『相沢小春は死に急ぐ』の胡原おみ先生です。
 現代の神社における経済問題を扱った作品。主人公は両親を喪って3000万の借金がある清田神社を一人切り盛りしており、そこに袴田(明らかに偽名)という怪しげなコンサルタントが現れ、2人で神社の経営を立て直していくというお話です。経済の話をしているので雰囲気としては『インベスターZ』とか『トリリオンゲーム』みたいな雰囲気ですかね?ただこの主人公はあれほど金稼ぎに積極的ではなく、「神社は金稼ぎの場所ではない」というスタンスをきちんと持っているのが好感触です。まぁその清貧の精神のせいで神社が潰れかけてるんですけど。
 袴田の「1円でもいいから俺に金を出させてみろ」という試練に対して、お賽銭という形で最低額の1円で突破するというシナリオは神社という舞台装置を活かした良いシナリオだったと思います。まだまだ始まったばかりですがちゃんと面白いので続きも楽しみです。

 現行1巻。てれびくんが全面監修している特撮部の女子高生の漫画です。
 美人なのにカメラが向くと意識しすぎて変顔になってしまう女優志望の主人公と、彼女を怪獣のスーツアクトレスとしてスカウトする特撮部のお話。高校生がこのクオリティの特撮作れるわけないだろ!というくらいのスーツやセットで特撮を「作る側」を描く作品です。
 特撮の技術というのは近年のCGの進化によってロストテクノロジーになりつつある(と思っている)んですが、その技術について裏話を詳しく描いてるのは貴重だし面白いと思います。とはいえ女子高生が60年代ごろの特撮の話で盛り上がってるの漫画で見てもマジかよと思ったりしますが。この作品も巻末の付録みたいな記事がめちゃくちゃ面白かったです。

 現行1巻。ここからラブコメゾーンです。ラブコメは何度も書いているようにちょっと苦手なジャンルなんですが。
 永遠の命を持つサメ人魚メイドのこさめと港町で暮らす青年ワタルのラブコメです。ふざけた設定に見えて2人の過去や背景、心証描写などちゃんとしっかりしていてすごくちゃんとラブコメしてるんじゃないかと思います。メインヒロインと主人公がちゃんと結ばれるところから始まる(と実質的に言っていい)作品というのはかなり貴重なのではないかと思います。
 作者はあとがきで90~ゼロ年代ビジュアルノベルの世界観を意識していると書いていました。そういうのが好きな人には特に刺さるんじゃないかなと思います。

 現行1巻。同じくラブコメ枠。変則的な?三角関係を描いています。いちばん苦手なやつじゃん。
 主人公-宮原(幼なじみ)-雪比良さん(主人公の好きな相手)で、主人公が雪比良さんにアプローチをかけようとすると宮原が引っかかってしまうという感じでお話が展開します。タイトルの通りですね。お前じゃないって失礼じゃない?
 本当にこの三角関係というのは、不幸になる人間が出てきてしまうのでそれが耐えられなくてこの先の展開を予測するのが辛いです。一つ一つのストーリー単体で見るには微笑ましくていいんですけどね。全員がちゃんと良好な人間関係を保てているので。
 原作は『ぐるぐるてくてく』や『今日から始める幼なじみ』でおなじみの帯屋ミドリ先生です。今日から~は電子版のおまけで1話が巻末についてきていました。

 現行1巻。これもラブコメでいいよな。ちょっとファンタジー要素が強いけど。
 魔法世界から来た魔女留学生と現実主義なひねくれ主人公のラブコメです。なんか魔女試験みたいなのがあってそのために人間の協力者が必要、みたいな話です。なんてラブコメに都合のいい設定なんだ……ちなみにこの人間と魔女のコンビは主人公組以外にもおり、他のチームとバトルしたりする要素も含んでいます。実際中学2年生の主人公がいわゆる中二病のことを認知していながら、実際に魔女との契約で手の甲に紋章が浮かんでしまってそれを隠さざるを得なくなるという展開や、主人公の姉がラブコメに飢えているせいでいちいち同居ラブコメのお約束を踏んでいくヒロインに喜んだりする展開があり、ある種の王道展開を踏襲していながらそれをメタ的に描写して面白くしているのが少し特徴的なのかなと思います。
 作者は『きんいろモザイク』『わかば*ガール』の原悠衣先生です。

 現行1巻。ネイルものです。そんなカテゴリあったっけ。
 元々プラモ好きの主人公が姉の影響でネイルもするようになり、それがきっかけで喧嘩別れしていた幼なじみと復縁していく……みたいな展開。一応ギャルとオタクっていうキャラ付けを外せばお話の構造は以前紹介した『ほどいて、むすんで』に近しいものがあると思います。
 ネイル自体に僕自身はあまり興味がないけど、知らない世界の話なので勉強にはなりますね。ただこういう化粧みたいなテーマを扱った漫画って、『PON PON PON!』って作品があったんですけど、漫画を積極的に読む層と読者層があまり重ならないから不利なテーマのような気がするというか、偏見なんですけどね。キューンじゃなくてアライブレーベルだからその点は、うーん、どうなのかな……

 1巻完結。SFラブコメ群像短編集みたいな感じでしょうか。
 3組の男女?の物語です。1組目はイケメン宇宙人を拾った女の子と幼馴染の話、2組目は人間に擬態している超存在とアイドルオタクの女の子の話、3組目は実家の神社で祀られてるお狐様と巫女の話。それぞれ超常存在といい感じの落としどころで関わる感じなので安心して読めます。特にメインフォーカスを当てられてる最初の組は結局地球での日常に帰着することになり、SFを少し不思議の範疇に収めていて、その距離感もいい感じだと思います。良くも悪くも短編集なので、良かったねという読後感が得られて良かったと思います。絵もかわいいし。
 この手の作品は倉橋ユウス先生の『ほしのうえでめぐる』がすごく好きなので、それを思い出してまた読みたくなりました。まぁあっちはこの作品と比べてちゃんとSF部分もしっかりしていて読解が難しくはなってるんですけど。

 現行1巻。これは……ラブコメか……?
 偶然魔界と繋がった東京(そのことは魔界側しか認識していない)を舞台に、人間世界の偵察のために人間の女の子に擬態して東京に送り込まれたグリーンスライムのミドリと主人公の少年の異種同居コメディ、だと思います。
 とはいえラブコメって感じではないですね。むしろこれはミドリが主人公として、任務の達成や自我の確立について思い悩む様子を描いているのがメインなんでしょうか。このミドリというキャラクターがちゃんとしていて、例えばとある人間の女の子をお手本にしていて性格や話し方を模倣しているので擬態中はタメ口だけど素が出ると丁寧語になったりとか、時々倫理観の欠片もない魔物特有の冷酷さを露わにしたりとかしていてそれが結構魅力的なキャラクターに仕上げているのかなと思います。スライム娘が出るだけの性癖漫画じゃないってことですね。いや、そんなことないかも……
 時々通信してくる魔王がすごく常識があって優秀なのでそれでギリギリ物語が成り立ってるまであると思います。とはいえ魔王の能力が多岐に亘りすぎてそれができるならミドリを潜入させる必要ある?って気に時々させてきますが……

 現行1巻。これも、ラブコメか……?
 一応剣と魔法のファンタジー世界を舞台にしてはいるものの、かなりギャグに寄せたというかこれはギャグマンガですね。てっぺんまで登ればどんなに強力な呪いも解くことができるという高い塔の形をした迷宮に挑む4人組の漫画です。主人公は半径10メートル以内の魔物を強制的に魅了する呪いがかけられており、その他呪われてたり呪われてなかったりする愉快な仲間たちと共に、各階層を守る愉快な魔物たちと愉快なバトルを繰り広げます。
 書いてある通り愉快なギャグ漫画なので気負わずにふんわり楽しめるのが良かったです。作者の鬼龍駿河先生は『百合に挟まれて、エスパー!』や『カントリー少女は都会を目指す!?』の人ですね。カントリー少女の2巻、ずっと待ってます。

 現行1巻。これは百合ですね。いわゆる吸血百合というジャンルです。……本当に存在するんですよ?そういうジャンルが。
 主人公は(なぜか)住み込みの働き口を探しており、怪しげな噂の絶えないお屋敷でメイドとして働くことになるが、実はそこの女主人は元人間の吸血鬼であり、色々あった末に主人を人間に戻すために奔走することになるというお話。むしろフォーカスされるのは吸血衝動や人間としての自意識の揺らぎに苦しむ主人の方なのかなという感じ。
 吸血衝動が出た際に血を吸わせることに同意した主人公ですが、その行為は主人を人間に戻すことから離れていく方向の者であることは示唆されています。今後どうなっていくのかが気になる点ではありますね。

 現行1巻。これも変な百合カテゴリですかね。
 人里離れた全寮制の忍者の女子校の話……っていうのはいいんだけど……あの、ベッドシーンまでのスピード感が早すぎるんですよね。要するにそういう漫画という認識でいいと思います。途中にお嬢様学校潜入編が挟まったけどなんか設定もキャラの動きもなんかあれだったし。

 現行1巻。これはまぁ、日常系4コマでしょうか?
 社会人3年目のOLをやっている主人公のもとに、漫画家をやっている友人が転がり込んでくるという始まりの日常ストーリーという感じです。まんがタイムレーベルっぽい雰囲気というか、この手の作品はキャラクターだけ生み出しておけばあとはさんま御殿みたいなしゃべくりをさせているだけで一応漫画として成立しているとしているみたいな節があるような気がしています。(偏見)なんか微妙に価値観が古いというか、2023年に刊行される作品としては違和感があるな……と思っていたら、あとがきに「やっとこの作品の権利が作者に戻ってきました」とか書いてあって、奥付をみると自力出版とか書いてあって、なんかこう、背後にすごくややこしい問題や苦労があったんだろうなという感じがしました。2017年くらいの作品だったようです。あとまんがタイム芳文社ですね。

 現行1巻。いま台湾が熱い!
 家庭の事情で台湾に引っ越すことになった主人公の日常もの。いわゆるご当地ものの作品と言えると思いますが、舞台が日本じゃないということでかなり文化の違いが見られていいですね。
 KADOKAWAは結構台湾コミックを出していて、この作品の作者さんも台湾出身の方のようです。なんというか文化の多様化を感じる今日このごろですね。何だこの結び。

 上下巻完結もの。これも台湾コミックです。
 孤児のヘレナと絵本作家のオオカミさんの物語。作品を創作するという行為について掘り下げていく感動系のヒューマンドラマだと思います。
 可愛らしい絵柄とは裏腹にストーリーはかなりえげつないです。僕は普段漫画を買うかどうか判断するとき、WEBにたいてい公式で上げられている試し読みをして判断することがほとんどなんですけど、この作品は単行本オリジナルの描き下ろしとして前日譚を1話の前に持ってきており、この主人公が両親を失い弟が事故で植物人間になるまでの様子を事細かな心情描写を含めて描いており、キッツ……となりました。さらにすごい展開が連なっていくものの、それでも最終的にハッピーエンドっぽくなってるあたり良かったと思います。

 現行1巻。ここから胡乱なラブコメ?ゾーンに入ります。
 これはいわゆる逆異世界転移ものですね。めちゃくちゃ強いけど女性耐性のない主人公のシバが、彼の子供が世界を救う勇者になると予言されて、迫りくる求婚から逃れるために日本に来て、縁結びの神になりたいと自称する頭のおかしい女子高生のミケとともに、納得のいく結婚を目指して奔走するというお話。頭のおかしい婚活ものとして言うとほとんど『マリッジトキシン』なんですが、これを読んでいるとマリッジトキシンってまだまともで面白い漫画だったんだな……と実感してしまいます。だって最初の婚活相手の人がそのお話の終わりに鞄から大量の札束出してきてそれで資金問題やなんやかんやを一挙に解決してくるんだぞ?それをしていいならもうなんでもいいじゃん……
 1巻では最後にメインヒロイン?と言えそうな聖女のソマリが異世界からやってきて終わりという感じ。もうここがくっついたらこの話は終わりだし、それでいいんじゃないかな……

 現行2巻。作者は『ダイガクちゃん×はいすくーる!』の馬かのこさんです。
 主人公はいわゆる宗教2世で、そのせいで家庭崩壊していたりいじめを受けていたりしていて、それはそれとして隣に住んでいるお姉さんが実は天使で倫理観を欠片も持ち合わせてなくて、なんやかんやで世界を崩壊させてしまい、それはそれとして2人は結婚を約束します。何それ?
 一応まだまともな天使たちがいるのが(世界にとっての)救いではあるんですが、この主人公は世界を呪っているのでこの崩壊した世界を肯定しており、そのせいでもうどうしようもなく手が付けられない状況になってしまっています。ど、どうやって終わるんだこれ……一応未回収の伏線や謎はたくさんあるんですけどね。

 現行1巻。ここからまともなファンタジーです。原作は昨今話題の『薬屋のひとりごと』の日向夏先生ですね。とはいえ僕は薬屋のひとりごとはなんか合わなくて未履修なんですけど。アニメなら今後見るかもですが。
 この作品では主人公は神官見習いでありながら酒場での賭博で荒稼ぎして「豪運の聖女」と呼ばれており、それが「祝福」という能力によるものかと怪しげな貴族の兄ちゃんに詰められ、主人公は無能力だけど圧倒的な記憶力・観察眼・推理力で勝ってたんですよと説明した結果、能力者が跋扈する神子選抜試験で過去の神子候補殺人事件の謎を解くよう求められる、という話。舞台装置が色々異なるものの流れというかストーリーの本質は薬屋に近いのかもしれません。薬屋よく知らないけど。
 漫画ではまだ物語は始まったばかりですが、今後他の神子候補との交流や本格的な推理が始まると思うと楽しみですね。

 現行2巻。これはツイッターのTLに回ってきた広告で知った作品ですね。確か先のスライム娘〜もそうだった気がします。
 病で衰弱死したニア嬢の肉体に反魂術?的なやつでめちゃくちゃ強い武人の魂が入れられ、その持ち前の強さで病魔を打ち破り、武の者として再びこの世の頂点を目指す、みたいなお話。
 一応マジックビジョンとかいうやつがあってユーチューバー的な活動をして頑張ろうみたいなメインストーリーがあるものの、基本的には暴力の漫画です。いや、僕はあんまり暴力の漫画って読まない方なんですけど、暴力ってあるとそれだけでコンテンツとして成立するんですね。あとまぁキャラクターがかわいくて、主人公は頭おかしいんだけどそれだけに留まらず他にも頭おかしい人がそこそこ出てくるので結構愉快な作品になってるのかなと思います。

 現行1巻。これはちゃんとしたファンタジー……かな?
 魔女って書いてるけど主人公は男です。男の魔女。何それ。
 スラム街みたいなのが広がってる架空の日本が舞台で、魔女というのは魔法を使える人間だけど魔女術という錬金術系の技術体系もあり、主人公は元々そういうのに長けているタイプでしたが、違法取引されている杖の女の子(女の子自身が魔女の杖としての能力を持っているという意味)(?)を保護し、そのせいでさらに追われる立場になってしまうという内容です。基本的に限られたリソースを削りながら逃げていく話なのでまぁしんどい展開が続きます。早く彼らに平穏が訪れてほしいなぁと思いながら読んでいます。

 現行1巻。これは……乙女枠ですかね?
 王国に輿入れしてきた従属国の王女が主人公。婚姻の儀式の際に悪い魔女と思わしき人間と体を入れ替えられ、魔女としての能力と王女としての責任から解放されたことに喜んで、荒んだ生活をしていたであろう魔女の生活基盤を整えていくお話。
 まだ1巻だけなので物語の全貌が見えていないのですが、今後魔女となった主人公の他者との交流や、逆に王女の方の様相がどうなっているかとか、その辺が今後描かれていくんでしょうね。そっちのが面白そうだからちゃんとそっちも早いこと描写してこういう展開ですよって示してもらえると助かるんだけど……

 現行1巻。これも乙女枠?
 ルカニアという馬が致命傷を受けて気がついたら人間の姿になっていて、ブライトネスという記念日までに主人のラディウスになんかうまい事してあげないといけないみたいな話。これがウマ娘ですか。
 ルカニアを喪ったことで人間不信になりつつあるラディウスをなんとか元気づけようとするルカニアが健気で良いです。というかルカニアのキャラクターが良いですね。乙女系の作品は主人公が魅力的だと良いですよね。

 現行3巻。最後の枠も乙女枠ですかね。
 辺境でいじめられながら細工作業に勤しんでいた主人公が、「祝福」の才能を見出されて王国に連れてこられ、亜人族に対する強い差別意識を持つ王妃に対抗するために力を貸すことになる、みたいなお話です。
 まず、主人公のキャラとビジュアルがいいんですよね。序盤のぼさっとした感じとか、それを指し示す適切な言葉がないからうまく表現できないけど、『ひなろじ』の1話序盤のリオンみたいな、あの感じすごい好きなんですよ。
 それから漫画の表現もいいんですよね。途中に挟まるお洒落なコマ割りというか、机の上の小物をコマにして多角的に表現するみたいなのが時々挟まって、それもおしゃれでいいんですよね。
 あと、描き下ろしの幕間に挟まるキャラクター設定画についてもすごい良いです。設定について文字とかできちんと書いているわけではないんですが、すごくキャラについての設定が丁寧なことが窺えるんですよね。服飾の設定もすごく緻密だし。
 そういうわけですごくおしゃれで丁寧な漫画ですごく良いです。例えるなら『ハクメイとミコチ』とか『ブナの森のアリア』みたいな良さがあります。伝わるかな……


 はい、以上です。気づいたら年明けてましたね。こんなはずでは……
 最後に続刊について。以下の作品が完結しました。

・蜂も刺さずばうたれまい
・ブルーブロッサム
☆きららファンタジア
カニバルカーニバル!
★主人公じゃない!
★まだ間に合う!明日処刑される悪役令嬢ですけど、スチル回収だけはさせてください!
・ごくちゅう!
・ポストキッズ
☆マグロちゃんは食べられたい!
☆ササエルの中には誰もいない

 続いて、以下の作品の続刊が出ました。

・ペンションライフ・ヴァンパイア
☆隣のフィギュア原型師
・クズ浪人生、人生が辛いので夜のお姉さんを呼んでみた
☆逢沢小春は死に急ぐ
・女刑事と犯人の乙女ゲー転生
☆つばめアルペン
★針と羊の舟
・ペンと手錠と事実婚
・ほぐして、癒衣さん。
★大正忌憚少女
・転生大聖女の異世界のんびり紀行
★恋文と13歳の女優
☆見えてますよ!愛沢さん
★やまさん~山小屋三姉妹~
・僕の呪いの吸血姫
・変人のサラダボウル
★余命2ヶ月の異世界健康法
★つらねこ
・マリッジトキシン
・少女怪異紀行
・鍋に弾丸を受けながら
☆酒と鬼は二合まで
RTA走者はゲーム世界から帰れない
・花は咲く、修羅の如く
マスケットガールズ!
・この世で一番素敵な終わり方

 以上です。あけましておめでとうございます。おやすみなさい。

このマンガを読んだ!2023秋(第3四半期)

 はい。このマンガを読んだ!です。

 前回夏更新分で、年2回更新ですらかなりの負担になることを思い知りました。よって今回から年4回更新とします。毎月更新になるのも時間の問題かもしれない。

 さて、これくらいのスパンだと完結済みの漫画を買うことも少なくなってくるだろうし、わざわざ完結済みと連載中と分けて書くこともないんじゃないかなという気もしています。本当か?

 それでは始めていこうと思います!

 

 これめっっっっっちゃ面白いです。現行1巻。

 北海道の高校を舞台にした山岳部のお話です。インターハイを目標にしてはいるものの、まだ始まったばかりなので現在ストーリー的には準備中といったところ。それでもめちゃくちゃ面白いし、これからも間違いなく面白くなると思います。

 主人公は転勤族の家庭であり友達がおらず、この北海道の地では長く過ごせることが確定しているため友達をたくさん作ろうとするも空回りしてしまい、それでもなんとなく絡まれた山岳部で再び友達たくさんの高校生活を目指す、という感じのお話です。主人公が別に登山に興味があるわけでも部活に熱心な訳でもなく、ただ単に友達と青春を送りたいだけ、というのがポイントです。

 愉快な部活の仲間たちも、家庭環境に非常に難がありそうだったり多汗症を患っていたりと一癖ある人たちが揃っています。とにかく登場人物がみんな魅力的で、そういう作品はテーマが何であれキャラが動いているだけで楽しいんですよね。『はんどすたんど!』という作品もそんな感じのノリがあります。あれも北海道を舞台にした部活ものだし。ただこっちはよりシリアスなストーリー展開になりそうな気がしていて楽しみです。登山初心者の登山漫画としては『ヤマノススメ』等がありますが、こちらは運動部として大会を目指すという性質からこの4人で泊りがけの登山競技をしていくという所に別の面白さがあると思います。

 

 現行1巻。すごく……ちゃんとした漫画だ……

 町の小さな教会でシスターをやっている主人公と、契約の履行のため彼女を幸せにすることを義務付けられた悪魔の少年のラブコメです。

 雰囲気ギャグコメディみたいな感じかと思いきや、意外と世界観はちゃんとしていて、実は現代日本の神奈川県を舞台にしており、その歴史的な背景をしっかり設定しているところに好感を持てます。キャラがみんな立ってるのもすごく良くて、先輩シスターと担任教師との過去編とかもうっすら示唆されてるけどそれもすごい面白くなりそうな感じがあります。つまりこの人たちが何してても面白い。

 1話完結の感じとか絵とかギャグのノリとかなんとなくジャンプ感みたいなのを感じたんですけど、(正直ジャンプの漫画なんて全然読まないんだけど、)(ヤンジャンはジャンプかな……?)普通にFUZレーベルでした。最近だともはやレーベルによる個性っていうのも減少傾向というか個性が多様になる傾向にあるのかもしれないですね。

 

 現行1巻。なろう原作みたいに見えるけど商業作家がなろうをやってるっぽいからラノベ展開はされずに直接コミカライズされてる……のかな?

 いわゆる逆異世界転移ものというジャンルですね。ただ主人公が日本に来てからは既に作中で5年が経過しており、異世界から来ましたというのは誰にも言っていないというのが特徴的です。それでもちゃんと逆異世界転移ものとしてのお約束はこなしていて面白いです。

 雰囲気としては『くーねるまるた』みたいなふんわりした日常ものみたいな感じなのかもしれません。でもちゃんとこっそりこの人は魔法を使ったりしてるし、そのせいで今後色々な厄介ごとに巻き込まれていきそうな感じがしています。

 

 現行1巻。あの『カニバルカーニバル!』でお馴染みのさーもにずむ先生の新刊だ!!

 さーもにずむ先生特有の異世界ファンタジー世知辛ギャグ4コマですね。こちらは呪いを受けて魔王になった元勇者が、勇者時代の待遇の悪さから魔王城を労働改革していき、未だ劣悪な労働環境で働く新勇者と労働環境バトルをしたりしなかったりするような感じのお話です。

 基本的にはギャグ4コマなので特にストーリー展開が面白いとかってわけではないんですけど、1回パッと出てきたギャグ要素が巡り巡って後々の展開で再びギャグ要素として使われていく感じが良質なコントを見ている感じで良いと思います。そういえば最近良質なコント見てない気がするな……あと単純に絵が好きです。

 

 現行1巻。久しぶりのちゃんとしたミステリです。ちゃんとしたミステリかな……ちなみにタイトルの「手錠」は「ワッパ」と読みます。

 刑事をやっている主人公が事件現場で言葉を発さずに筆談でコミュニケーションをとる女子高生と出会い、彼女の卓越した推理力で事件を解決するものの、その過程で彼女の求婚を受け入れてしまって大変だという感じのお話。本当にちゃんとしたミステリか?

 一応ミステリ部分は割とちゃんとしてるかなと思いますし、ミステリ漫画特有の絵で状況を表現することによる手がかりの示唆とかもちゃんとしてます。それに加えて探偵役の女の子が下手な謎の絵で事件解決の謎解きをしていくので、その絵の解読という2段階の謎解きが発生しているのも特徴的で、漫画としての性質をよく利用したミステリ作品と言えると思います。

 それはそれとして、この子がなぜ喋らないのかとか、なぜ急に求婚してきたのかとか、そういったのは後々の伏線という感じなんだろうと思います。とりあえずそこの解決はちゃんと見届けたいですね。

 

 現行1巻。これは、ラブコメではないな……お仕事ものか?クチュリエというのは服飾職人のことですね。オートクチュールとかっていう時のあれです。

 実家がスナックをやっている影響で服作りが日常になっているヤンキーが主人公で、なんやかんやでクラスメイトがアイドルをやっていることを知らされてしまい、なんやかんやでアイドルの衣装を作ることになってしまう、というお話。

 アイドルの服作りをテーマにした作品は今まで読んだことが無かったので新鮮ですね。(なんか他にあった気もするけど買ってはないからあんまり覚えてない)どのくらい現実に即しているのかは分からないですが、服のデザインってすごくすごくセンスが問われるものではあるので、そこを掘り下げていくというのは新たな知見が得られそうで良いと思います。

 

 現行1巻。乙女ゲーム系悪役令嬢ものですが、この主人公(悪役令嬢)の母親がゲーム外世界からの転生者であり、主人公は普通の現地人でありながら母親づてにゲーム世界の内容を聞かされているというややややこしい性質を持っています。悪役令嬢もの、ここまで多様化しているのか……

 結局のところ破滅エンド回避にかなり重点を置いた作品となっており、主人公はもたらされたゲーム知識を頼りにしながら、シナリオの強制力と戦うことになります。この主人公は悪役令嬢らしからぬ非常に常識的でまともな性格となってはいますが、ふとした拍子に元のゲームに登場する悪役令嬢としての自分が出てきてそれにも戸惑うことになります。

 特殊な背景設定の作品でありながら序盤はその展開の早さにも驚きますが、まぁ遅いよりはいいですよねたぶん。結局主人公が悪役令嬢をやらなかったところでシナリオの強制力が発動するなら別の人が悪役をやるだけという結論になりそうな気もしますが、とりあえず続きも読んでみての判断という感じにしようかなと思います。

 

 なんか現在9巻まで出ているらしいです。とりあえず1巻の無料試し読み期間で読みました。

 なろう出身の作品ではありますが、中世ヨーロッパっぽい異世界を舞台にしているように見せかけて転生要素もなければ魔法も(現状)ない、ただの貴族社会を舞台にしているのが一周回って逆に異質な作品ですかね。1巻では無難におとなしい性格であるがゆえに陥れられた主人公が、序章で処刑された「稀代の悪女」みたいな人の亡霊を憑依させて大立ち回りを演じるところまでやっていました。どうやらこの2人がバディを組んでこの先やっていくらしいので、それならちょっと面白いかもしれないな、みたいな感じに思いました。そのうち続きを買うかもしれません。でもなんか結局根本のノリがスカッとジャパンの中世版(って何?)みたいな雰囲気があったので、それがずっと続くならどうかな……とは思います。

 

 現行2巻。1巻が出た1か月後くらいに2巻が出たという謎の単行本化スケジュールを組んでいる作品です。

 大正時代にタイムスリップする系のきらら作品です。つまり要するに『紡ぐ乙女と大正の月』(現行3巻。面白い)と同じような内容を扱っている作品にはなるんですが、こっちは過去と現在を行ったり来たりして特定の人物の運命を変えるように立ち振る舞う感じなのが一番の違いなのかなと思います。あとあっちは時代背景を反映した家長制度との対立みたいなのをテーマにしているのも違いがあります。

(ちなみにとある友人にこの話をしたら東京リベンジャーズみたいな感じ?って聞かれました。東リベ1ミリも知らないけどそうなのかもしれません。)

 現状としては大正時代という時代背景よりも、(もちろんそれは描いているけど)過去と現在の花瀧屋の人間模様とその繋がりみたいなものをテーマにしていると思います。一応伏線っぽいものもいくつかあるような気がするけれど、この主人公はあんまり探偵気質じゃないので考えなしの行動をとりまくるし時間渡航者としての自覚もあんまりなさそうな感じがします。まぁそのおかげで物語が進行していってるのは事実なので、今後もどんなふうにお話が転がっていくのか楽しみですね。

 

 現行1巻。昆虫擬人化系動物能力バトル漫画(?)です。テラフォーマーズかな?(違います)

「ヒト化の秘術」という魔法が存在し、それぞれ動物たちが生物学で言う「綱」くらいの分類で派閥(このお話の中では「省」)を作りつつ、ヒト化して人間世界と共存している、という世界観で、虫の世界の皇族である蚕蛾のマユとそのお付きの蛍蛾のホタルが、主にヤマトゴキブリのゴトウの助けを借りながら人間の世界で色々ないざこざに巻き込まれていく、というお話です。

 たくさんの生き物が(ヒト化しているとはいえ)出てくるのも面白いし、マユの人となりというかキャラクター性も危なっかしいながらにちゃんとしていて面白いです。ストーリー展開も節足類との根深い対立や派閥争いを描いていて、なかなか面白くなりそうです。舞台を街から森に移したところで1巻は終わり。続きも楽しみです。

 

 現行1巻。じじいが主人公の異世界トルファンジーです。

 合気道を極めたはいいが肺がんで余命宣告を受けた竹村カイチが、気がついたら担当看護師のトキコと共に異世界に来ていて、そこで異世界特有の「敵を倒すとレベルアップする」というシステムを利用して健康寿命を伸ばしていこうと頑張るお話です。

 異世界とかレベルアップとかは最近の作品みたいな風潮を受けているようにも見えますが、作者が90年代のバトル漫画が好きと公言しているように、絵柄やノリ、バトルの様子などがまさに鳥山明作品の影響をモロに受けているのがビシビシ伝わってきます。お約束のようなファンタジー世界観のように見せかけて、「素数の年に目覚め、確定した未来を告げる素数ドラゴン」なんていう聞いたことのない生き物を出してくるあたり作者のセンスの底知れなさを感じてしまって嬉しくなります。あとこの人兼業全アナログ漫画家だそうです。こわ……

 とにかく主人公が強くて、合気道というよりとあるの一方通行みたいな能力を持っているので色々な方向に能力の応用が利いて展開が一辺倒にならないのもいいし、たまたま偶然巻き込まれてしまっただけのトキコがいいキャラをしているのはもちろん、実はストーリー的にも彼女の存在に大きな意味があるというのもすごく良いです。総じていい漫画ですね。僕があんまり普段読むような作風ではないんですけど、これは良かったです。

 

 現行1巻。現代怪異系ホラーコメディって感じですかね?

 気がついたらいわゆるきさらぎ駅に取り残されてしまった4人の女子校生(オカルト系YouTuber、ロリコン、自称霊能力者、ギャル)が、仕方がないので共同生活を送りながら、時々遭遇する怪異をなんやかんやで対処していく、みたいなお話です。

 ホラーのジャンルではあるものの、4人の登場人物がみんなわちゃわちゃしてるので基本的に楽しく読めます。作中でも指摘のある通り怪異は特性として機械に近く、誤った対応をしなければ問題ない、という風になっていますが、誤った対応=死なのである程度の緊張感もあります。

 楽しい感じで最後まで読んでいくと急に爆弾を投げてくるので本当に侮れないというか、ちょっとかなりどんな展開になるのか続きが楽しみですね。惑星クローゼットみたいにちょっとグロ系に怖くなりすぎて読めなくなっちゃうと嫌なんですけど。

 

 現行1巻。こんなタイトルと表紙と作風の作品を絶賛すると品性が疑われると思うのでちょっと下の方で紹介します。みんなブログ読み飛ばすからここまでちゃんと読まんやろ。

 作者のショウマケイト先生はツイ4の民にとってはお馴染みですね。『ともだちをつくろう。』や『ベテラン小学生タカシ』などが代表作です(よね?)。今回の新作は汚いドラえもんです。

 いや、この作品の内容についてあんまり書きたくないな……ドラえもんをとびきり汚くして、いじめとも取れる性的ギャグを加えて、さらに多様な煽りの語彙とひみつ道具による頭脳戦を混ぜて煮詰めた漫画です。はぁ、そうですか……

 作中でのボケとツッコミの応酬も面白いのに、サラッと流される一コマ一コマにも小ネタやパロディが仕込まれている辺りギャグマンガとしてのレベルはかなり高いです。それでいて頭脳戦のレベルも高く、1話完結の話でちゃんと遊戯王してるし、2巻収録の麻雀回はかなり面白くて一見の価値ありです。どうして遊戯王や麻雀をしているんだ?

 欠点を挙げるならばタイトルを言いにくいことと表紙や背表紙やタイトルの視認性が悪いことと品性が地に堕ちているので気軽に人に勧められないところくらいですかね。絶対こんな漫画面白いって人にオススメしたくないもん……うぅ、面白いのに……

 

 現行2巻。いろはというのは日光のいろは坂、つまり栃木県を舞台にした作品ですね。

 東京から家出してわずかな手がかりを頼りにおばあちゃんを探している主人公が、なんやかんやでMINI乗りのいろは(表紙の人)に助けられ、巻き込まれていくというお話です。

 かなり栃木あるあるを推し出したり栃木の人気観光スポットを紹介したりとご当地漫画の体裁を取っていながら、このいろはという危険人物が色々やらかしをしまくっていたりもう一人の友人キャラはハンドルを握ると別人格が現れるこち亀で見たような人物だったりで実は栃木のネガキャンしてる?と不安になってしまうことも少しあります。

 2巻では新キャラのNinja乗りの忍者が登場。とにかくこの人がストーリーを展開するうえで便利に動きすぎだし登場人物全員異常に状況の理解度が高すぎたりするし、もうちょっとちゃんとしてほしい……という感じは正直否めません。でもまぁなんとなくで読めるには読めるので栃木好きなら手に取ってみるのもいいかもですね。(?)僕は結構栃木好きですよ。(??)

 

 現行1巻。ちゃんとした百合の漫画だ……

 電車でたまたま同席していた他校の生徒がたまたま同じ本を読んでいて、それでたまたま関係性を紡いでいくという、そういう感じのお話です。

 ……こうやって振り返るとあんまり特筆事項がないような気もしてしまいますね。いい漫画であることに間違いはないと思うんだけど……主人公だけじゃなくてその周りの人たちの心情描写もちゃんとしてるし……

 

 現行1巻。これはちゃんとした百合の漫画か?

 少し昔?の日本?を舞台に、兄のことを強く想いすぎるあまりに亡き兄の文通相手を殺そうと(←?)会いに行った主人公が、その相手が盲目の少女であり、兄のことを本気で想っていることを理解したことから、自分が兄に成り代わって関係を続けようとする(?)、みたいなお話。そう、このシチュエーションを描きたい気持ちが先行しすぎて背景設定とかが疎かになってるんじゃない?という第一印象を持ったんだった。

 そんなわけで、1巻の後半では兄に成り代わろうとすればするほど自分が兄のことを何も知らないという事実を突きつけられて絶望する主人公のことが描かれるわけですが、別にそれはりりも知らないんだから別にいいじゃんという気持ちと、主人公の感性に若干ついていけない感を持ってしまったんですよね。(失礼)う~~~ん……先の作品もそうだったんですけど、元々読み切り作品として描かれたものが連載化して単行本も出ました、というのはいいことではあるんですが、お話の、なんというか、その……

(だから僕時々出てる百合の短編集とかアンソロジー系のやつ手をつけないようにしてるんですよね)

 

 現行1巻。これは原作がYouTube上で展開されているアニメ作品だそうです。すごい時代だ……

 えーっと、原作のある作品ではあるんですけど、コミカライズ担当の原田靖生先生というのが、あの『マジカルパンチマジカル抜き』を描いていらっしゃった方で、あれがすごい面白かったんですよね。で、原作が違うから期待はできないけど、もしかしたら面白いのかもしれないなと思って買ってみたんですけど、その……

 

 これは上巻と書いてあるので2巻完結なんでしょう。

 えーっと、これは原作がなんかそういうYouTuberがいるらしくて、それをコミカライズしているのがあの『夢想のまち』の夜の羊雲先生なんですけど、あれがすごい良かったからこっちも買ってみたんですよね。だけど、その……

 

 

 今期は以上です。微妙な作品をわざわざ紹介するなよという気もちょっとはしたんですけど、このブログは面白かった漫画を紹介するためのものではなく、あくまで読んだ漫画の備忘録ということなので悪しからずよろしくお願いします。今期は10000文字に達さないくらいだったので負担軽減につながるかはよく分からないですけど、少なくとも読む人からするとブログは短い方が読みやすいのは間違いないですよね。読んでる人なんかいないだろという前提で書いてるところはちょっとありますが。

 9月中に書いちゃおうと思ってたブログではあるんですが、9月後半うっかり詰みかけてたゼルダのティアキンが再熱しちゃってクリアまで行ったのでそのせいでブログあんまり書けませんでした。関係ないけどあれ、マップ埋めしてるのが一番楽しくて神殿やってるとストーリーが終わりに近づいていくからあんまり気乗りがしなくて、でも一度最後までクリアしたらストーリー気にせず好きなことができるからまた楽しくなってくるんですよね。クリア後のやりこみをある程度進めつつ、ポケモンDLCもやらなければ……

 

 それから最後に。まず、以下の作品の続刊を読みました。

無能なナナ

・サイレント・ウィッチ

江戸前エルフ

☆サテライト・コインランドリー

☆瑠璃の宝石

☆ゆうやけトリップ

★魔法使いロゼの佐渡ライフ

・残念妖精ドルマさん

★スティアの魔女

・あ、それポンです!

★コンビニ夜勤のあくまちゃん

・竜医のルカ

 

 それから、以下の作品が完結しました。

・だぶるぶる

☆またぞろ。

白地図のライゼンテ

★空っぽの少女と虹のかけら

・ムシ・コミュニケーター

★サヨナラ魔法使い

 

 いやー、この辺の作品を掘り下げて紹介してもいいんですけどね。まぁ今までのブログで紹介してるし気になったら読んでみてください。それでは!

 

ポケモンスリープについての考察と所感

 結論から書きます。

ポケモンスリープは人と競うゲームでもないし、究極的な目的は健康的な生活リズムを作ることなので、効率プレイを考える必要は一切ないし好きなようにやればいい!!!


 はい。では始めます。ちなみに詳しい所はよくわからずに勘で進めてるので、間違ってたりする可能性も十分あります。その時は教えてね。
 

3種類のタイプについて

 まず前提として、ポケモンには3種類のタイプがいます。きのみタイプ、食材タイプ、スキルタイプですね。ポケモンのステータス画面の左上に書かれています。

▲右ハンドル車はきのみタイプ。

 このゲームは1週間でどれだけカビゴンを育成できるかというゲームなわけですが、このカビゴンを育成する方法は大きく3種類あります。それが①きのみを与える方法、②料理を与える方法、③特定のスキルで直接エナジーを与える方法、の3種類で、これらがポケモンの3種類のタイプにおおよそ対応していると言えます。

 それではこれらを順番に見ていきましょう。

①きのみタイプ

 これは一番何も考えなくていい方法です。ただ、カビゴンは週の初めに好きなきのみが3種類定められており、可能ならこのきのみを集められる方が効率的になると思います。ポケモンの持ってくるきのみは合計18種類で、これはポケモンのタイプと対応しています。ポケモンのタイプは週の初めに選べるフィールドによって出やすい出にくいの傾向が違ったりしますが、そもそもランダムだし3種類あるし、あんまり気にしなくてもいいと思います。
 ちなみに現状ヤチェのみはチルタリスしか持ってこないらしい。(2023/9/10現在)

②食材タイプ

 料理についてはまず食材を集める→レシピに沿って料理する、という手間がかかるので効率的にするなら少し考えないといけない方法になります。まずは自分の現状の鍋容量を把握して、作れる料理をリストアップし、どの程度どの料理を作るか目星をつける、とかが必要になるかと思います。これも作れる料理はカレー/シチュー系統、サラダ系統、ドリンク/デザート系統の3種類が週の初めにランダムで決定されるため、系統に合わせた食材を持ってくるポケモンを選んだ方が本当はいいと思います。

③スキルタイプ

 スキルは本当に様々なものがありますが、これはゲームの画面上倍率などが表示されないので実感しにくいものになります。どうやらメインスキルに関係するようで、序盤はそもそもメインスキルの発動率が低いので比較的弱いとされているようです。後述しますがこのタイプに含まれるプリン系統のげんきオールや、ヤドンソーナンス系統のげんきエールなど元気回復のスキルが含まれているのもあまり強くなさそうに見えます。食材ゲットなら(ランダムかどうかの差はあれど)食材タイプでいい気もなんとなくするし、扱いは難しいかなという気がします。ただ補足するとこのタイプはメインスキルの種や進化で強化してやることでその効果を大幅に伸ばすことができるようで、このタイプのポケモンが好きだったり元から微課金しているならここに使うのがいいのかなと思います。(適当)

 ということでそれぞれのタイプの個性を見てきましたが、ひとまず序盤はタイプに囚われずいい感じの食材を持ってくるやつでパーティを組むのがいいのではないかと思います。とはいえ、それで育成するポケモンの裾野を広げすぎるとレベル上げが困難になって効率が落ちるのが難しい所です。どの程度のレベル差があればこういったカビゴン合わせの編成を凌駕できるのかはいまいちよく分かりません。

サブスキルは重要なのか?

 サブスキルはそのレア度によって白、青、金の3種類があり、当然この順番に強いスキルであると言えます。序盤の効率的な進め方として、Lv10で解放できるサブスキルに金があると序盤のエースとして活躍してくれる、という話もあります。サブスキル全開放なんていつになるんだよ

▲麵明滅メンはLv10で金スキル、他に青が3つあって強そうに見える。

 とはいえ、重要なポイントとして、まずサブスキルはメインスキルと同様に種で強化することができます。この種での強化の仕様は一癖あるようでやる人は事前に調べたほうがいいと思いますが(僕はやったことないです)、性格と違ってここは融通が利くというのがポイントです。また、サブスキルは先述した得意分野との嚙み合わせが重要なようで、単純に金だから強い、というわけでもないというのが難しい所です。サブスキル厳選は金や青が多いかよりも得意分野やメインスキルと嚙み合うものが多いかどうかで見るべきかもしれませんね。

性格で何を下げるのか

 もう一つ重要なポイントがポケモンの性格です。本編と同様、ポケスリでもポケモンに性格が定められていて、それによってステータスに上昇補正と下降補正が入ります。得意を上げて、不得意を下げるようにしたいのも本編と同様ですね。

 とはいえ、ポケスリには必要ないステータスと割り切れるものが少ないのが難しい所。具体的に、補正の対象となるステータスは以下の5種類です。
・メインスキル発生確率
・おてつだいスピード
・食材おてつだい確率
・EXP獲得量
・げんき回復量

 基本的にはこれも得意分野と噛み合っているものが重視されますが、まずおてつだいスピードはどのタイプでも下がってほしくはないです。メインスキルと食材についても、得意分野でないかつ重視すべきでないと割り切れるなら下がってもいいですが、たとえ得意分野ではないにしてもそれだけで下がってOKと手放しに言えないのが難しい所です。
 EXPについては、究極的なことを言うとLv100まで育ててしまえば不要になると言えるのですが、そんなのいつの話だよとなるので現実的ではありません。むしろこのゲームはLv上げが非常にしょっぱいゲームなので、むしろEXPは序盤を快適にするためには上がってほしいまであります。
 げんき回復量については、プレイヤーの生活リズムと関わってくるので人によって評価が分かれます。そのためここでは一般論を。このゲームではポケモンの元気を最大まで回復させるためには8時間半の睡眠時間が必要になります。げんき回復量に上昇補正がついていれば約7時間、下降補正がついていればMAXまで寝ても80%までしか回復しません。かわいそう。僕かな?一応本当にしっかり寝られるか、もしくは1日2回目の睡眠をしっかり取ることができるならこの下降補正は帳消しにできるようですが、普通そこまではしないと思います。睡眠時間が足りなくなりがちな社会人としては、これもむしろ上がってほしい。
 よって結論を言うと、総合的に下がっていいと判断するならそのステータスを下げる性格を選ぶべき。とはいえどれが下がっても同様に困るならあまり考えなくてもいいし、なんなら補正無しの個体でもいいんじゃないか、と思います。

いわゆる種族値

 最後に、個体によって差がない種族のみで決まるステータスについて。先述したきのみの種類、メインスキルのほかに、基礎おてつだい時間というステータスがあります。
 基礎おてつだい時間は何秒に1度おてつだい(きのみや食材を集める行為?)をするかという秒数で、実際のゲームで素早さが高そうなポケモンほど高くなっていそうな気がします。
 とはいえ、個人的には好きなポケモンを使うのが一番じゃないかと思います。このステータスは重要かもしれないけど、時間をかければ済む話なので。というか今までの全部の話がそう。多少効率が悪くても、時間がすべてを解決してくれるゲームだと思います。

結論

ポケモンスリープは人と競うゲームでもないし、究極的な目的は健康的な生活リズムを作ることなので、効率プレイを考える必要は一切ないし好きなようにやればいい!!!




 ありがとうございました。